5月17日(月) ゼミ日誌

11期の藤本です。今日のゼミについて記します!

《4限》

★ニューススピーチ「ネット選挙 波逃さず」by ぽんちゃそ

まずぽんちゃんのNSからでした。昨日流されたメーリスから引用して以下に内容を紹介します。

記事概要;今夏の参院選から、インターネットを利用した選挙活動が一部解禁される見通し。これにより選挙期間中にHPやブログの更新が可能となるため、出馬予定者はインターネットによる新たな選挙活動に意欲を見せている。

問題提起:ネット解禁は、投票率向上につながるか

見解:つながる

ネット解禁のメリット
 ①候補者が意見を発信しやすい
 ②HPのアクセス解析により、閲覧者の把握が可能
 ③海外の有権者が候補者の情報を取得しやすい
 ④若者の目に触れやすい
ネット解禁のデメリット
 ①年配者にはネットが身近でない
 ②掲示板での誹謗中傷、炎上の可能性
 ③支援者の顔が見えない
 ④政治そのものに興味がないとそもそもHPなど見ない

今現在行われている選挙活動には街頭演説などがありますが、HPやブログにその動画を載せるなどして活用していくようです。また、日本の政界でも各人が利用しているtwitterはなりすましなどの恐れがあるため、選挙活動使用は見送りになっているとのこと。
選挙の投票率が低い理由としては、政治に無関心な層が生まれたことと、高齢者が億劫に感じ投票に行かなくなっていることが挙げられるそうです。ネット上の選挙活動解禁は恐らく前者の「政治に無関心な層」に対する策なのでしょうが、デメリットの④は致命的なのではないかということが言われていました。たしかに!

一通り話し合った後、平野先生から、そもそも投票率が高いということは本当にいいことなのか?というお話がありました。これにはすごく納得しました。民主主義の形として、誰もが平等に一票を投じる権利がある、ということにはなっていますが、では実際にその票の重みが一人一人同じかというとそうではないと思います。大げさな話、政治に関心を寄せ、選挙前から候補者の掲げる政策やマニフェストについて毎日3時間くらい考えて、悩み抜いた結果自分の考えを固めて自発的に投票をしに行く人の一票と、ネットで軽い気持ちで候補者のHPを見て、このHP可愛いからこっちに投票しよう!みたいなノリで投票しに行く人の一票は、明らかに重みが違うということです。もしこのネット解禁で、後者のような人が増えた結果として投票率が上昇したとしても、それは必ずしもいいことだとは言えないなと思いました。
そしてこういったことを考えていたら、マンガ「鈴木先生」の生徒会選挙の回で似たような話があったのを思い出しました。おもしろいので読んだことのない人はぜひ読んでみてください!

★リサーチ・リテラシーについて

続いて、谷岡一郎著『「社会調査」のウソ:リサーチ・リテラシーのすすめ』に基づき、リサーチ・リテラシーについて先生からご指導を受けました。
配布されたプリントから抜粋すると、前書の要旨は

 ①世の中のいわゆる「社会調査」の過半数はゴミ(ずさんな調査)である。
 ②ゴミは引用されたり参考にされたりして新たなゴミを生み、増殖する。
 ③ゴミが作られる理由:調査プロセスの各段階に混入するバイアス(bias=偏向)。
 ④バイアスを可能な限り縮小する方法論…社会調査論(*自分で調査する場合)。
 ⑤バイアスを見分ける方法(リサーチ・リテラシー)の必要性(*他人の調査を引用・参照する場合)。

といったことが挙げられます。加えて、これらと並んで大切なのは、「バイアスを全く含まない調査はありえない」ということだと先生がおっしゃっていました。

そしてバイアスの実際の例として、3年生がそれぞれの社会調査を発表し、その後みんなで話し合いました。発表してくれたのは、けんたとあやか、はるな、さっしー、なおこ、よねよねの6人です。それぞれの内容と、疑問に挙げられた点を箇条書きで簡単に記します。

◎小中学生のネット閲覧制限についての調査
 記事題名に「小中学生」とあるのに、なぜ調査対象が小5と中2に限られているのか。サンプルの抽出法はどのようなものか。男女差は考えなくていいのか。
◎大学の基礎学力の低下についての調査
 全国規模で行われているものなのか。高校生の授業を受けることで学力は実際にどう変化したのかの記述がない(この記事は個人的にはバイアスどうのより、内容が衝撃的でしたが…)。
◎派遣法改正についての調査
 (調査対象が全国主要100社であることに対し)少なすぎないか。また、この場合の”主要”とはどのような基準で選ばれているのか。
社会保険病院グループによる病院の謝罪や真実説明の定着の調査
 ”ほぼ”という言葉の定義が曖昧。虚偽の申告をしている可能性がある。
◎小学生の図書貸し出しについての調査
 調査対象として登録している時点で、母集団に偏りがあるのではないか。なぜ子供のことなのに母親が回答しているのか。高学年の方が人数が多い(1〜3年274人に対し、4〜6年380人)。

これで4限はおしまいでした。NSをやったぽんちゃそと、かっしーさんに当てられた6人はおつかれさまでした!

《5限》

★卒論発表中間報告③ ベーコンさん

卒論中間報告トップバッターはベーコンさんでした。

テーマ;プロ野球から見る地域社会、都市の変遷
問い ;なぜプロ野球は巨人VSアンチ巨人となっているのか。
    (近年は弱まっているらしいが(?)それはなぜか?)
仮説 ;①読売ジャイアンツが現在のプロ野球のルーツになっている
    ②中心対周縁という論理が働いている(東京が本拠地でかつ戦力が偏っているため、強い巨人を倒してほしいという地方の思い)
   (③消費(スポーツ)が多様化しはじめ、野球人気が衰退し始めている)
   (④ただ単純に巨人が弱くなっており、アンチ巨人が成り立たなくなっている)

巨人VSアンチ巨人という構造を、東京VS地方の一極集中と結びつける考え方はとてもユニークだと思いました。わたし個人としては野球というものにそこまで興味はなくて、というよりむしろルールが曖昧レベルなので、ベーコンさんのレジュメ記載のプロ野球の歴史を読んで初めて知ったことがたくさんありました。そういえばわたしがとても小さかった時は,巨人戦の中継(のせい)で楽しみにしてた番組がやってなかったり、遅れて始まったりなんてことがよくあった気がしますが、今はそういうことあまりないですね。何となくさみしいような複雑なきもちです。

★卒論発表中間報告③ ひろこさん

二番手はひろこさんでした!

テーマ;ブライダルビジネス
問い ;ブライダルビジネスはなぜ、どのようにして時代とともに変化しているのか。
仮説 ;社会変化とメディアの影響によって結婚観が変化し、結婚観の変化に合わせてブライダルビジネスが〜のように変化している。

ブライダルビジネス!わたしが考えつきもしなかった、実におもしろそうなテーマがここに!と、テーマを見ただけで興味をそそられました。ハデ婚だとか、先生がおっしゃっていた地味婚だとか、日本人はブームに乗っかるのがすきで本当に人並み願望が強いんだなあと感じました。

どちらに対してもみなさん真剣でたくさんの鋭い質問や意見が飛び出していました。
お二人の報告に対して平野先生も、アウトラインの書き方や、パラグラフライティングついてなどたくさんのアドバイスをなさっていました。特にパラグラフライティングについてはわたしもブックレポートで痛い目を見ているので、これから十分に気をつけて文章を書いていこうと思いました。

初めて卒論中間報告を拝見しましたが、来年には我が身だと思うとどきどきしました。ベーコンさん、ひろこさん、おつかれさまでした!先輩方の卒論を参考に、複眼思考を養いつつ、わたしたち3年生も卒論のテーマを今から探していこうと思います><!

なんかものすごく長くなってしまってすみません。
次のゼミはついに初ディベート!からのソフトボール大会!からの来週からは嫌消費の輪読も始まりますね!なんだかくそえぐい予感がしますが、みんなでたのしくがんばりましょう☆