11月13日ゼミ日誌

ゼミ日誌11月13日(木)

14期の杉村です。本当は三田祭前には更新するはずだったのですが、遅くなってしまい申し訳ありません。後でやるからというセリフは良くないですね。なかなかやらないです。少し前になりますが、11月13日の三田祭前最後のゼミ日誌を書こうと思います。

今回は14期による卒業論文の中間報告を4人行いました。最終報告の一つ手前という事で、結論へ向けて順調に進んでいる人もいれば、欲しい結果が得られず迷走している人もおり、論文を書くことの難しさをひしひしと感じている今日この頃です。それでは、各自の発表内容の概要を紹介していきます。

1人目は杉村です。はい私です。テーマは一貫してゲーム業界におけるイノベーションのジレンマという事で、特定の産業におけるイノベーションのジレンマの構造を分析し、その市場の特殊性や消費者の特性から、本当にジレンマは起こっているのかという事を研究していくものです。今回はそれまでの分析の大筋とは逸れて、最近流行しているソーシャルゲームについての内容に踏み込みました。この視点を取り入れたことで、当初考えていた仮説が揺らいできており、まだまだ分析と考察を重ねていかなければいけないなと考えています。

2人目の発表は石塚です。彼は自身とかかわりの深い?煙草をテーマに設定しています。具体的には、社会的逸脱としての女性の喫煙という事で、女性の喫煙あついは禁煙行動がどのような歴史的変遷をたどってきたか、社会からどのように捉えられてきたかを考察していくというものです。その分析の方法として新聞分析に加え、音楽分析というものも行っており面白いなと思いました。各時代にどのような人がどのような考えを持って喫煙を歌詞の中に組み込んでいるかを考察することで、当時の喫煙に対する捉え方を調べていくというものです。コメンターにその歌の選択方法や歌詞の捉え方について質問されていましたが、うまく結論に持って行けるといいと思います。

5限に入って3人目は宮本です。彼のテーマは自身の興味関心とゼミの専攻とをリンクさせた、美術・芸術における消費史というものです。特に現代日本における変容過程や諸要因という事で、芸術というもののありかた、そして美術・芸術と消費者を媒介するメディアの存在に焦点を当てています。コードの変容、再生産などゼミを通して学んだことも多く論証に取り入れられており、個人的には初めはよく分からなかったものの、消費社会論に関する勉強をして、発表を繰り返し聞いていくごとに理解が深まっていくような印象を受けました。中間報告直前になるといつも大変そうにしているのですが、最後まで頑張ってほしいです。

4人目の発表は兵平が行いました。テーマは地域ブランド構築における住みよさの検討というものです。具体的には、地域ブランドを構成する3要素、特産品ブランド・観光地ブランド・暮らしブランドの中で、暮らしブランドつまり住みよさが特に重要であり、その暮らしブランドの向上は地域ブランドの構築に寄与しているのかどうかという論点です。そこで暮らしブランドを47都道府県幸福度調査などから分析して、地域ブランドとの関連を見ていたようですが、欲しい結果とは言えなかったみたいです。そこで残りの2つのブランドの調査も行っていくという事でした。コメントでは、それまでの仮説とは異なる結果だったとしても、それはそれで先行研究に対する反論になり、論文としてはいいものになるのではないかという意見も出ており、今後の方向性そして結論の持っていきかたに選択の幅がある報告だったのではないかと思いました。

以上が今回のゼミで報告をした4人の卒論の概要です。卒論も大詰めを迎え、あと2カ月ほどで執筆を終えなければならない時期に来ています。なかなかつらいです。しかし入ゼミレポートから始まったこの卒業論文を、無事に終えることが出来るように努力していきたいと思います。またゼミも残り少なくなってきましたが、もうすぐプロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神の輪読も始まるため、まだまだ気は抜けません。最後まで充実したゼミ生活を送れるように頑張っていきましょう。

次回のゼミ日誌は、杉浦さんです。きっとありがたいお言葉、あるいはユーモアに富んだ素晴らしいお言葉が頂けると思います。期待して待ちましょう。そういえば今回が最後のゼミ日誌だったのかな?拙い文章にお付き合い下さり、いままでありがとうございました。13期の先輩と共にゼミ生活を送れたこと、本当に感謝しています。15期のみんなにとっては、そんな先輩になることができたかな?同期のみんなもありがとう。平野先生と星野さん、今までご指導ありがとうございました。終わりっぽくなってしまいましたが、まだまだ輪読や卒論と大きな山場が待っているので、残りのゼミも頑張っていきたいと思います。

以上、杉村でした。