11月2日 ゼミ日誌

こんばんは!17期の三枝です。
11月2日のゼミ日誌です。11月6日は先生の公務のため、休講でした。
本日の内容は、「ニューススピーチ」、「17期の卒論報告」、「18期三田論報告」です。

NS①「日本の鉄道市場を、海外企業に開放すべきか。」
Yes:
・資本主義経済における民間企業が、例外的に保護されるのはおかしい。
・競合企業が増えることで、日本企業が技術開発に注力するようになる。
・海外企業と共同開発を行うことで、新たなイノベーションが生まれたり、海外展開に有利な技術を取得できるかもしれない。

No:
・国内産業が衰退する恐れがある。
・安全性・定時性を求められる輸送事業に、実績のない設備を導入することに不安を持つ。

上記の主張以外にも、
「競争によってアフターフォローなど、サービス面でも改善が見られる」(Yes側)
「独占的に決められてきた運賃が下がるのでは」(Yes側)
「不採算路線の廃止が更に加速してしまう」(No側)
「単純に国産で賄えているのだから、海外メーカーは不要」(No側)
などの意見が挙がりました。

個人的には、競争に任せれば更にサービスも向上するのではというYes側の意見に近いものを持っていました。しかし、長期間の関係性が見込めるからこその研究開発や、スピーディーなアフターフォローができるという意見もあり、そちらも頷けるものがありました。


【17期卒論報告】
①星野「1960年代以降の外国人CMの変遷と、その表象」
1960、70年代:映画スター等有名人起用メイン、贅沢品のCM
1980年代:日常の風景、日用品のCMが登場し始める
1990年代:日常の風景、日用品CMが主流
2000年代:一般人起用
2010年代:???

→「上記のようなCMの変遷に加えて、2010年代は、外国人はCMにおいてどのような起用をされているのか?」
問に対する主張→「戦後のCMの変遷は常に国民感情を写す鏡のような役割を担ってきた。外国人を起用することは、日本人のナショナリズムを反映しており、経済成長やそれに基づく愛国心と深く関係している。2010年代の傾向はまだつかめていないが、外国人CMが増加しているのは、グローバル化の進行に伴い、外国人との交流に心理的抵抗がなくなったからではないかと考えられる。」

彼は検証のためにひたすらCMを見続けているようで、数にして100本以上、数時間分をこなしたそうです。三田論でも新聞記事の分析を爆速で終えてもらって非常に助けられた思い出があるので、きっと天職なんでしょう。


②永見「健康食品と社会(消費社会&健康不安社会)の変化」
→「近年、消費支出額が減少しているなかで、なぜ健康食品への支出額は増加し続けているのか?」
問に対する主張→「1970年代後半から、社会は過剰にまで健康であることを求めるようになり、その後次第に人々は自らの健康に不安を抱くようになった。その不安を解消するために健康効果が期待できる健康食品を求めるようになったから。実際に、健康雑誌の分析を行うと、70・80年代では将来への健康不安、90年代では具体的な病名への不安、2000年代では現在の身近な健康不安が取り上げられるようになっていた。」

主張に対して逐一データや図などで裏付けができていて、強かったです。現在は健康雑誌で甘酒が健康に良いとして取り上げられているらしいのですが、それって結構前の話では?と思ったり。

【18期三田論中間報告】
テーマ:駅の商業施設
問→「ターミナルデパート→民収駅→駅ビル→駅ナカ」と駅の商業形態は変遷しているがその理由は何か?
仮説→時代ごとに「経営資源の活用」と「消費者ニーズへの対応」を行ってきたから。

今回の発表では、上記の4区分に関して時代ごとの詳細なケーススタディ(=縦の情報)が示されていました。次回の発表では、より聴衆に向けて一本のストーリーとして、時代を貫く理論や繰り返しのパターン(=横の情報)などが出てくれば完成したも同然です。なかなか苦労しているようですが、なんとか頑張ってほしいです。