12月8日 ゼミ日誌

みなさんご無沙汰しております。16期の岩田です。
バイト先では完全に大御所である近江さんの後を引き継いで、今回は自分がゼミ日誌を担当することになりました。文章は決してうまくないですが少々お付き合いいただけたら幸いです。まずは4限に行われた輪読について書いていきます。


輪読『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』 第2章第1節(後半)

問い:カルヴィニズム以外の禁欲的プロテスタンティズムの担い手にはどのようなものがあったか。また、それらの運動は本書においてどのような意義があるか。

答え:敬虔派、メソジスト派、再洗礼派とそこから分化した諸派があった。それらの運動は禁欲的な職業倫理の面ではカルヴィニズムの延長線上にあるが、カルヴァン派とは異なる原理で信徒個々人の主体的な禁欲が働いたため、資本主義的な倫理の発達という面では重要な意義がある。

この節の前半では「カルヴィニズムの予定説」に関して述べられていましたが、今回はカルヴァン派以外の宗派に対する検討が行われていました。さまざまな宗派ごとの違いは正直わかりにくい点が多くありましたが、そのような違いがある中でも共通して「世俗内的な禁欲」につながる部分があるというウェーバーの主張は興味深いと感じました。

問題提起では「現代において疑似宗教的な性格を持つ組織はあるか」というテーマについて話し合い、そこでは会社や学校、塾、アイドルのファンクラブといった意見があがりました。今回輪読で扱われた宗派の分化に関してもそうですが、自覚の有無は問わず皆それぞれ何かしら心の拠り所をもって生きているのではないかと個人的に感じました。


5限では最近できていなかったニューススピーチを3つまとめて行われました。

NS(近藤)
議題:配偶者控除は撤廃すべきかどうか

【賛成】
・女性の社会進出が叫ばれている中で、専業主婦を優遇すべきではない。
・妻の所得のみ対する控除ではなく、夫婦合算の所得に対して控除を行うべきである。

【反対】
・元々働きたくても働けない人に対する税負担を増やしてしまうことになる。
・「税制度上損であるから働く」という人が多いとは考えられない。

昭和36年に制定されたこの制度が、現在の家族形態の多様化に対応しきれていないという考えは多くある中で、それでも賛成・反対が分かれていたことは興味深かったです。


NS(小竹)
議題:企業は週休3日制を導入すべきか

【賛成】
・働き方の選択肢が増える
・総労働時間は変わらなくても休日が増えれば仕事の能率はあがる

【反対】
・総労働時間が変わらなければ効果は薄い
(総労働時間が減少しても、その減少分を代替するものがない)
・企業側が真に労働者のためにやっているとは考えにくい

全体的にやや反対派が多く自分もそうなのですが、そもそもなぜ週休2日が当たり前であるかもわからないままそれを自然と受け入れていることは怖いことでもあると感じました。


NS(宍戸)
議題:受動喫煙対策は罰則を伴う一律規制にすべきか

【賛成】
・完全に受動喫煙をゼロにするには努力義務では足りない
・嗜好品であるタバコを吸う以上他者に対する迷惑は排除すべき

【反対】
・現在でも禁煙・喫煙のすみわけはできている
(できていない施設は市場原理で淘汰される)
・喫煙の可否の表示義務だけでよい

個人的には今以上の規制は行わなくてもいいと思いますが、世界基準でみると日本の規制はかなり緩いということを知り驚きます。



自分がゼミ日誌を書くのもこれが最後だと感慨深いものがあります(笑)
拙い文章にお付き合いいただき本当にありがとうございました!

次回の担当は右重心のリアリスト近藤です。
乞うご期待!