5月27日(木) ゼミ日誌

11期の米澤です。

忘れないうちに27日のゼミを振り返りたいと思います。


<4限>


●ニューススピーチ 担当:こもりん

記事表題「痴漢防止 カメラで見えた」

・記事概要
首都圏での痴漢被害が後を絶たないなか、JR東が埼京線に試験的に車両内に防犯カメラを設置してから約5カ月が経過。JR東は防犯カメラが痴漢防止に一定の効果をあげてるとして、防犯カメラの増設する意向。しかし防犯カメラの映像が検挙の決め手となった例はまだない。


・問題提起
防犯カメラ設置の動きは他の鉄道事業者に広がるか

・見解
広がらない


こもりんは防犯カメラ導入のメリット・デメリットを挙げたうえで、デメリットの方が上回っているとし、それを根拠に見解を示しました。



【防犯カメラのメリット】

・映像証拠による冤罪防止

・防犯カメラ導入に伴い女性専用車両を廃止することで、女性専用車両が存在することによる混雑の解消につながる

・他の事件や迷惑行為の抑止力となりえる


【防犯カメラのデメリット】

・常に監視されてるという感覚に対する嫌悪感

・プライバシーの侵害

・検挙の決め手とはならない上に、効果が不透明(→防犯カメラでは混雑時において当事者の位置関係しか確認できないから)

・設置コストがかかる




以下では議論において主だった点を整理していきたいと思います。


≪防犯カメラがどれほど痴漢防止に効果をあげているのか≫

警察によると埼京線内での痴漢件数は半減したらしいですが、正確なデータはないみたいです。


防犯カメラに実質的な証拠能力がなかったとしても、防犯カメラ自体が痴漢防止につながるのであれば、設置はアリなんじゃないか?

という意見や

男性にとっても冤罪防止になるなら導入は進むのではないか?

などの意見が出ました。


しかし実際のところ、防犯カメラ導入による鉄道事業者側のメリットが少ないことや、設置コストが運賃に跳ね返ることを利用者が受け入れられるのかという疑問などから、導入が進まない可能性もある

という意見も出たりしてました。



≪プライバシーの侵害といっても電車内は公共空間なのだからよいのではないか?≫
≪監視されてることに対する嫌悪感が人によって違う≫

この論点に関しては、公共空間の線引きがあいまいであること、人によって違う可能性があることが問題になりました。


先生曰く、ロンドンや9.11以降のアメリカでは街頭カメラの設置が進んでいるとのこと。
どこまでがプライバシーの侵害になるのか、難しいところですね…

カメラの映像がどう取り扱われるのか決まっていないため、映像漏えい等の問題も考えれる、との意見も。




個人的には冤罪防止につながるのであれば導入してほしいです。痴漢における男性側の弱さは結構なものらしいですからね…




●輪読『「嫌消費」世代の研究』 第3章
 担当 べーさん、かっしーさん、けんたうろす、まいうー、おれ


問い:嫌消費はなぜバブル後世代に特有と言えるのか

答え:①バブル後世代の特性による支出削減意向の増加
   ②バブル後世代の平均消費性向の低さ



・問題提起
①嫌消費は果たして日本にのみ特有なのか?
②この本では、嫌消費を悪いこととして捉えているが、果たして悪いことなのだろうか?→メリットはないのだろうか


①についてはプレゼン側の問題提起の仕方がまずかったので、いまいち意図が明確に伝わりませんでした…

という訳で先生の助け船もあって実際の議論では


①嫌消費は果たして本当に世代特性によるのか?


という形で議論しました。


①では
・本のデータをみると、世代と収入の説明力にそんなに差がないこと
・通時的な比較ができるデータが少ないこと
・そもそもバブル期の高消費が特殊なのであって、現在が普通なのではないか

ということから、世代特性による原因を否定する意見が多かったです。


②では
・貯蓄の増加による企業への融資の増加→しかしそもそも「嫌消費」であるなら投資する意味がないのでは?
・必要以上の消費をしないという意味で、望ましい消費の形である→グリーンコンシューマーやLOHASのような消費スタイルの台頭

などの意見がでました。


先生によるとこの問題では、消費を増やそうとする企業やマーケティング側の人たちによる消費増を良しとするグループと、無駄のない望ましい消費という意味で消費少を美徳とするグループとで対立しているそうで、この問題に絡めて今度のディベートのテーマを考えるつもりなんだとか…



この前ディベート終わったと思ったのにもう次のディベート。しかし今回は4年生がチームに入っていただけるので頼もしいです。頼りにしてます、10期の皆さま!!



<5限>

卒論中間発表③ 

●その1 「若者の飲酒と消費社会」 担当:ないとうさん

問い:若者の飲酒はどのように変化してきたか。またそれはなぜか。

仮説:①恰好が悪いなどネガティブなイメージが強まった
   ②酔いへの強要が弱まった(個の自由)
   ③若者が変化し、コミュニケーションの方法が変わった



調査の過程でよく言われる“若者の酒離れ”が事実ではないのではないか、ということになり、その通説と実態のギャップを通して社会における若者観・世代論をみていきたい、とのこと。


先生によると、なぜ若者の酒離れが叫ばれ、それはどのような論調で、いつ頃から、誰によって叫ばれているのか分析していくことで、社会の変化が見えてくるのではないか、ということでした。


個人的にはこのテーマは結構興味ありますね。飲酒という行動を通して、人々は何を求めているのか。また飲酒という行動が何を意味するのか。
普段何気なく行っている“飲酒”という行動に何か社会的意味、変化があるのだとしたら面白いですね。



●その2 「ファッションビル」 担当:あわくらさん

問い:なぜ東京において、ファッションビルが誕生し①、栄え②、現在もなお新たなビルが生まれているのか③

答え:①若者のファッションに対する需要があったため→企業がそれに目をつけた
   ②ファッションの多様化・個性化にファッションビルの形態が適合したため複数のブランドから衣服を    選び、組み合わせるという消費が若者に受け入れられたから
   ③ファッションビルは街のシンボルになり、街づくりに一役買う存在であるため?


具体的なファッションビル(パルコ、109等)の登場・発展を追っていくことで、若者の消費傾向の変化を見ていきたいとのことでした。


先生のアドバイスでは、消費者側だけでなく、社史などを通して企業の出店戦略の変化を追うことで新たなものが見えてくるのではないか、とのこと。


確かにいろんな所にファッションビルやアウトレットが増えてきていますよね。そんな中で、数あるショッピングセンターのうちアウトレットや百貨店ではなく、あえてファッションビルに特定しているので、ファッションビルならではの結論が出たら良いのかななんて思ったりしました。
普段ファッションビルなどを意識してない自分にとってはある意味刺激的な論文になりそうです。





さて、以上が27日のゼミ内容でした。

明日はソフトボール。果たして無事開催されるのか。ちなみに現在我が家付近では雨が降っております。

最近ツッコミのムチャ振りが多いです。挫けそうです。でもがんばります。


ではでは、駄文に付き合っていただきありがとうございました。また会う日まで。