5月24日(月) ゼミ日誌

11期の、みやぽんこと宮本です。

24日のゼミの活動内容は以下の通りです。


≪4限≫

★ニューススピーチ 担当:なおこ 
「無煙タバコ:OK?JR東・日航自治体は容認、全日空はNG 都内で限定販売」


記事概要:無煙タバコ「ゼロスタイル・ミント」の販売が東京都内で始まった。電車や飛行機内などで無煙タバコの「一服」を認めるか否かを巡り、各社の対応が分かれている。


※無煙タバコ=かぎたばこの一種。プラスチック筒にカートリッジ(使い捨て。効果は、半日〜1日)を挿入する形式なので、火を使用せず熱が発生しない。しかし、喫煙者にとって、従来のタバコ同様有害なものである。


問題提起:無煙タバコは、禁煙措置から除外するべきか。

見解:除外すべきでない。


<無煙タバコの優れている点>

①煙が出ない…受動喫煙による禁煙者の健康被害がなく、衣類や室内に臭いがつかない

②火を使わない…残り火による火事がない、タバコによって子どもが火傷を負う危険がない

③ゴミ(吸殻、空き箱)が少ない


<無煙タバコの問題点>

①タバコを吸うという行為自体は変わらない…吸っている姿自体を不快に感じる禁煙者もいる

②使用後にタバコ臭が残る

③吐く息には、(普通のタバコに比べれば少ないが)ニコチンなどの有害物質も含まれる


このように、従来のタバコの問題点が改善されている部分もあるが、禁煙者に対する解決策としては不十分である

⇒ 禁煙措置から除外すべきである。



無煙タバコの販売目的は、喫煙者と禁煙者の共存ということでした。


これに関して、禁煙者側の意見として

・(いくら無煙タバコでも)禁煙席で吸っていたら不快に感じる。

・もし無煙タバコが周囲に害を与えないのであれば、従来のタバコではなく無煙タバコを使用するという配慮は、むしろ安心できる。

などが挙がりました。


また、なかには

・使用するタバコを害の少ないタバコに切り替えるのは、喫煙者と禁煙者の双方にとって有益であるため、今回の無煙タバコの販売は良いきっかけとなりうるのでは。

という意見も。


先生曰く、これは「有害と思われるものをどこまで排除(禁止)するかという問題」であり、線引きがなかなか難しいとのことでした。タバコの場合は、税金なんかも絡んできますから、余計厄介ですね…。


★輪読 『「嫌消費」世代の研究』第1章、第2章   
担当者:寛子さん、剛さん、こもりん、つる、ぽん


第1章

問:「嫌消費」は、誰によって、なぜもたらされたのか

答:「バブル後世代」によって、社会情勢の変化を背景にもたらされた


第2章

問:「嫌消費」世代は、どのようにして形成されたのか。また、その特徴はどのような
  ものか。

答:信頼関係を破壊するような社会的事件・問題を14〜17歳の時期に経験することで形
  成され、また、その特徴は4Cという価値意識である。


問題提起

①「嫌消費」は、果たして次世代(少子化世代)に引き継がれるか

②4C(上昇志向、他者指向、競争志向、劣等感)は、本当に「嫌消費」に影響を与えているのか



①については、引き継がれないという意見が多かったです。

・「バブル後世代」は、物心ついていた頃には良い時代(消費黄金期)を、意識がはっきりしてきた頃にバブル崩壊などの変化を体験した。「少子化世代」は、物心ついた 頃から良いとはいえない時代であり、「バブル後世代」とは状況が異なっているため、消費スタイルまで同じになるとは考えにくい。

・あくまで、経済状況(景気だとか不況だとか)に影響されるものなのでは。


②については、影響を与えるという意見と、影響を与えないという意見が半々でした。

<影響を与えると考えた理由>

・貯蓄の多さが、他者との比較の水準になっているから。(上昇志向)

・すがるものがなくなってきている状態において、最終的にすがれるのはお金だけになり、貯蓄に走るから。(劣等感)


<影響を与えないと考えた理由>

・4Cはあくまで特徴にすぎず、影響は与えていないから。(因果関係が不明)

・他人との差を埋めるのに手っ取り早いのは、消費だから。(劣等感)



筆者は「嫌消費」を特殊な現象としていますが、バブル期の消費の方がよほど特殊な気がします。


事実、伝統的に日本では節約が美徳とされていて、それが一転したのが、70年代の経済的に絶頂期であった頃(大阪万博が開催された頃)だそうです。田中角栄元首相が、歴史上初めて消費が美徳であると公に発言したのがその時期であり、そこからバブルが崩壊するまで、消費は美徳という時代が続きましたが、その期間は20年弱に過ぎません。


また、不況ならば消費支出を抑えるという自分たち自身の体験から、経済状況こそが「嫌消費」に影響を与えているという意見が多かったのですが、アメリカを見てみると決してそうとは言い切れません。


アメリカでは以前から、貧しい人ではなく中流階級の若者が、スローライフを目指しあまり消費をしないライフスタイル(ロハス)にあるそうで、このライフスタイルは日本における「嫌消費」そのものです。しかし、アメリカはリーマンショックの発生まで好景気であったため、景気が「嫌消費」に影響を与えているとは言い切れない、ということでした。


「嫌消費」、なかなか厄介ですね…。


≪5限≫

★卒論発表中間報告③ 担当:ひでみさん

テーマ「子供服」

問い:なぜ、どのように子供服は変化、発展してきたのか。

仮説:

①親(と社会)の「子ども観」が変化し影響を与えた結果、子供服は、実用性→ブランドもの→デザイン重視へと変化、発展してきた。

②親の「子ども観」=ステイタスシンボル・仲良しの対象→着せ替え人形・かわいいの対象へと変化。


論証の過程:雑誌の分析により、変化・発展の流れを見出す。


現在までの35年間に発行された雑誌を分析するに当たり、今後の課題として

①創刊年が古い雑誌は、現在休刊になっているものも多く(「主婦の友」など)、設定した年代すべてを分析できない

②創刊年が古い雑誌などは特に、保管されていない号も見受けられる。

などを挙げていました。


★+α

卒論報告に関連してでてきた話題です。


<先行研究>

卒論の流れ:卒論のテーマを決める→先行研究の成果を確認、不備を指摘→不備を乗り越える→完成


そこで、先行研究の取り上げ方が問題になってくるわけですが

・先行研究を批評する

・先行研究を更に掘り下げること(掘り下げたらもっと面白くなるかもしれない!)

この2つが大事だそうです。


また、具体的な日程として、仮説を立て、先行研究のサーベイをするのと並行してデータ収集を行うのが望ましく、夏休み前にはデータ収集を完了しているとなお良いとのことでした。


<大宅(おおや)壮一文庫>

大宅壮一氏は、「一億総白痴化」「駅弁大学」などの言葉を生み出した著名なジャーナリストで、学術論文ではなく、週刊誌などの大衆雑誌を幅広く収集していました。


この文庫を利用するメリットは

・雑誌を探しやすい。

・雑誌名だけでなくテーマ別(子供服、ジャイアンツなど)にも目録がつくられており、図書館でデジタル化した目録を確認することも可能。

この2つです。


卒論作成時に、お世話になりそうですね。




以上、24日の活動内容でした。拙い文章で申し訳ないです。

ゼミ後には、なおこの誕生日を祝いました。おめでとう!

いちごのタルト美味しそうでした。いちごが輝いてました。そして、まっちゃさんが燃えていました。