6月11日ゼミ日誌

 

20期の堀岡です。11日のゼミでは、ニューススピーチと「ファッションで社会学する」パート4の輪読を行いました。今回で2冊目の輪読本が読了となります!

 

NS【性犯罪者にGPS着用を義務化すべきか】

YES側≫

・性犯罪は再犯率が高いが、GPSでの監視が抑止力となるのではないか

・実際にGPSが導入されているアメリカや韓国では再犯率が低下した実績がある

・冤罪の可能性や犯罪者の人権侵害よりも、被害者を守り、これ以上被害を出さないことが最優先事項である

 

NO側≫

・性犯罪防止策として、GPSよりも有効かつ人権問題に発展しない方法があるのではないか

GPS装着が再犯率低下の主要因とは言い難い

・韓国ではGPSによる監視のプレッシャーから自殺者が出て、社会問題となっている

 

他にも、性犯罪者の社会復帰に対するハードルが高いため、犯罪者に対する社会の受け止め方に変化が必要であること、また、性犯罪防止策の代替案として再犯者に限定してGPSの装着を義務化すべきとの意見が話題に上がりました。

 

 

輪読『ファッションで社会学する』Part4 グローバリゼーション

Chapter10≫

【問】デザイナーがグローバルに活躍するためにはどうしたらよいか?

【答】「パリ」などで独創性を武器に戦う必要がある。

 

Chapter11≫

【問】ファッション界と市場の関係は何か?

【答】ファッション市場は都市と深く関わりがあり、その都市の市場はファッション界に従って位置づけられる。

 

批評≫

・p.249「オリエンタリズム」と「ナショナルな境界、人種の境界はつねに言説やイメージによって作り直されている」の部分の繋がりが不透明で、理解しがたい。オリエンタリズムという言葉が生まれたことが「ナショナルな境界」を「作り直」したということなのか、あるいは、ファッション界で生まれている様々な商品がその境界を形成しているということを指しているのかどうかが曖昧に思われる。

 

問題提起≫

1.「ファッションショーは今後どのように変わっていくのか」

a)歴史的にファッション分野で秀でていたパリだが、ファッション界におけるパリ一強の時代は終わるのか。

b)グローバル化やインターネットの発展により、都市で行われる物理的なファッションショーの影響力は弱まっていくのか。

2.「ファッションモデルの増加は消費者にどのような影響を与えるのか」

a)モデルというファッションの模倣対象があまりに増えてしまったことで、消費者はアイデンティティの形成が困難になるのではないか。

b)現代日本のファッション市場では西洋出身のモデルや美の規格が覇権を握っているが、そうした風潮に消費者の意識も影響されているのか。

 

批評・疑問点ではオリエンタリズムに関する質問が多くあがりました。

また、問題提起では4つのトピックに対して活発に議論が行われました。個人的には1.(b)のファッションショーが今後どうなっていくのかというトピックに対し、ファッション市場によって動態が異なるという意見が興味深かったです。

エッジが効いたモードスタイルを特徴とするエディトリアル市場においては、現状と同じく業界のプロが実際にルックの雰囲気や服の質感を目で見るため、そして業界関係者との交流のために物理的なショーの場は残される。一方、大衆消費者向けの商業市場では元からショーに場としての性質が大きくないため、物理的なショーは無くなり、デジタル技術によってモデルがCG化されたり、YouTubeなどでの生配信形式がより普及したりするという意見です。

 

二冊目の輪読を終え、司会も4年生の間で一周しました。次回からは3年生(21期)にバトンタッチいたします!お疲れ様でした。

 

20期 堀岡