9/6〜8 夏合宿

上京4年目にして初の模様替えを計画中です。計算が合っていれば単位は消化しきった16期の小竹です。
今回は9/6〜8に行われた夏合宿の活動を報告いたします。

1日目は午後に河口湖のホテルに到着し、3年による三田論報告からスタートしました。

【三田論中間報告】
「スポーツナショナリズムの変遷 ―オリンピック報道を通じて―」
問い:新聞におけるオリンピック報道が、ナショナリズムを生成するという前提に立った時、戦後のオリンピック報道からわかるスポーツナショナリズムに変化はあるのか?どのような変化か?
仮説:ある。
一方でオリンピックの商業化と、世界のグローバル化によって政治的戦略としてメダル獲得が報道で重要視される。しかし、国家のような、絶対のものが凋落したポストモダン状況下において、人々は再び不変なもの、自然なもの、消費されないものに関心を寄せて「家族」や「恩師」といったヒューマンストーリーを求めているのではないか。
(フィクション・ナショナリズム?)

回を重ねるごとに先行研究のまとめ方や仮説のビジョンがブラッシュアップされていくのを感じます。卒論も頑張らなくては…。
コメントでは「ヒューマンストーリーとナショナリズムの関係性」や「報道の変遷とそれに与えたポストモダンの影響」などへのアドバイスがありました。秋学期には疑似イベントに関する輪読を行うので、最終発表が楽しみです。

【NS】
「レビューサイトの運営会社は店側の情報(店舗情報、口コミ)の削除依頼を認めるべきか」
◆認めるべき
・店側の心情を理解するべきだから
・いたずらな口コミはレビューサイトの信用を落とすから
◆認めるべきではない
・他人の表現を制限することになるから
・法人には自己情報をコントロールする権利はないから(地裁)

賛成側は店側の視点から、反対側は利用者側の視点からの意見が多かったように感じます。奇しくも某レビューサイトの点数調整疑惑がニュースになっていますね。評価の公正さとオープンな運営の両立には課題が残っているようです。

築地市場は移転を先送りすべきか」
◆先送りすべき
・安全性が担保されていない
・店舗の移転準備に期間が必要
◆先送りすべきではない
・耐震精度や衛生面・アスベスト対策が不十分(移転後80年が経過)
・商圏を維持しながら広い敷地で事業の効率化を図ることができる

ゼミ員からは安全性に関する意見が大半でした。それに対して、先生からは社会における政権交代が持つ意味という観点からのコメントをいただきました。

1日目の夜からはディベートの準備が始まりました。インゼミに備えて、両学年共に初めてフリーディスカッションの形式をとったため、例年とは異なり3・4年合同チームでのディベートを行いました。

ディベート
「企業はフルコストプライシングを導入すべきである」
◆YES
?環境保護につながる
?社会的費用の負担を最適化できる
?市民による長期的な環境への関心が生まれる
◆NO
?フルコストプライシングで手に入れたお金の使い道が不透明で適切に使用されない
?需要が減り、不景気になる
?企業が金銭的補償に依存しやすくなる

結果はNO側の勝利で、ベストディベーターは三枝と近藤でした。フルコストプライシングの仕組みの認識の祖語がありましたが、10分という普段より長いディスカッションの時間をどう使うのか、チームごとの戦略の違いが見えました。

「企業はココアパフのような商品の開発・販売を推進すべきか」
◆YES
?価格当たりの使用する資源の量を減らすことで大量採取に伴う資源不足を解決できる
?企業の利益が増え、給料として従業員に還元され景気が良くなる
?商品の品質が上がり、消費者にとって得な市場が生まれる
◆NO
?イメージ化によって消費者は余計なコストを払う
?情報をごまかせるので、企業が努力をしなくなる
?先進国を発展途上国GDP格差が拡大する

結果はNO側の勝利で、ベストディベーターは宍戸でした。情報によって商品の付加価値を上げるというある意味身近な商品を取り扱ったテーマでした。品質と価格・原価の相関の捉え方の違いが見える立論でした。

ディベートの後は体育館で汗を流し、飲み会を行いました。合宿係によるアンケート企画も盛り上がり、お酒が進む夜となりました。

以上ビール片手に小竹がお送りしました!次回の更新は秋学期の初回です。