はじめまして、16期の近江です。
27日のゼミではニューススピーチの後、「社会調査の嘘」という新書を中心にしてリサーチリテラシーについて学びました。
【ニューススピーチ①】
「政府は酒の安売り規制を強化すべきか」
<強化すべき>
・独占禁止法で廉価販売が認められていない
<強化すべきでない>
・特定産業だけの規制は他産業に不平等感を与える
・消費の落ち込みによって業界全体や税収入に悪影響を及ぼす
先生からは「一般的に競争規制はするべきでないとされるが、小売業の損失について考慮する必要性はあるだろう」とコメントしていただきました。
【ニューススピーチ②】
「宮城県は防災庁舎を震災遺構として保存するべきか」
<保存すべき>
・同様の被害を繰り返さないための、次世代に対する教育的側面で価値が高い
・費用だけではなく、収入も見込める
<保存すべきでない>
・遺族への配慮が必要
・庁舎の維持費は復興交付金の使い道として優先順位が低い
・記憶の風化を防ぐ機能は映像資料で代替できる
非常に難しいテーマでした。当事者ではない私たちでは遺族の精神的苦痛に関して、推測するに留まってしまうので機能面、金銭面に焦点を当てた議論となりました。
【リサーチ・リテラシーについて】
新聞記事やネット記事に掲載されていた社会調査のうち問題があると感じたものを、
3年生がそれぞれ紹介しました。
SNSのTwitter上でのアンケートから日経新聞の記事まで様々な調査を取り上げましたが、「調査対象のサンプリング」「質問方法」「質問内容」の3点のいずれか、もしくは2点以上が調査結果の信頼性を下げる要因になっていました。
今回の授業で、最初のゼミで取り扱った「知的複眼思考法」という本に出てくる「批判的読書」を常に意識しなければいけないとさらに実感しました。
また、自分が論文を書く際にも調査方法には十分注意する必要があることを再確認しました