5月7日 ゼミ日誌

はじめまして、16期の小竹です。
5月7日のゼミではニューススピーチの後、『デパートを発明した夫婦』の一章と二章の輪読を行いました。

《ニューススピーチ�》
「機能性表示食品制度は導入するべきだったのか」

○導入するべきだった
・コストを抑えることができるため、中小企業が適用しやすい
・手続きが簡易な制度を、という企業側の要望があって導入された
・情報公開されるため、消費者が主体的にチェックすることができる

○導入するべきではなかった
・特保の有意性を保つことができない
・情報が公開されるため、他社に模倣されやすい
消費者庁による精査がないため、効果の保障がなく、健康被害も懸念される

消費者の健康に直結する問題であるため、利潤やコストだけを考えて判断できない難しさを感じました。また、既に導入された制度なので、これからの制度改正にも注目していきたいです。


《ニューススピーチ�》
「教育現場においてICTを用いた教育を推進するべきか」

○推進するべき
・教育現場のイノベーションにつながる
情報リテラシーを学ぶことができる
・子供の関心が高まり、学習効果を期待できる

○推進するべきではない
・自分の考えを声に出して発表する主体性の育成を妨げる
・導入コストが大きい
・教師への負担が大きい

○その他の意見
・義務教育には画一性が必要なため、ICTを用いる前に資金・教師の態勢を整えることを優先するべきである
・現在の詰め込み教育に意見交換をする必要はあるのか、理想とする教育はICTによって達成されるのか

ICTの学習効果をそれほど期待できない一方で、文部科学省が具体的な数値を定めて配備目標を掲げている点は少し疑問に思いました。また、そもそも現在理想とする教育にICTが必要なのかという意見は自分には新鮮な視点で、様々な物事についてより深く考えるきっかけにしたいです。


《輪読 『デパートを発明した夫婦』第一章「ブシコーとデパート商法」》担当:池浦、近江、佐藤

問い:ブシコーの経営が従来のマガザン・ド・ヌヴォテに比べ優れていた点はどこか

答え:目玉商品を効果的に使った大売り出しを行った点、誠実さでリピーターを獲得した点

問題提起:

(1)装われた誠実とは何か

・本心から客のために質の高いサービスを提供するのではなく、客の満足度を高めることで再度利用したくなるように、という意図を含んでいたこと
・高品質な商品を安く客に販売する分、工場にその負担を強いたこと

(2)現代のデパートは流行を作ることはできるのか

○できない
・他の商業形態が発展して、デパートの影響力が下がったため
・目新しさが欠如して、流行を発信する場所ではなくなったため
・流行を作るのは各専門店やメーカーであり、デパート自体のブランド力がなくなったため


《輪読 『デパートを発明した夫婦』第二章「欲望喚起装置としてのデパート」》担当:岩田、小竹、宍戸

問い:デパートはどのように女性の欲望を喚起したか

答え:今までにない魅力的な空間演出、商品演出で女性を誘惑し、欲望を喚起した

問題提起:

(1)ブシコーが生み出した欲望喚起装置は現代までにどう変化したか

・店内の雰囲気や接客に力を入れていたのが、商品の機能や効能を重視するようになった
・華やかさがなくなり、魅力が低減した
・欲望が多様化したため、より細分化した店舗形態が求められるようになった

(2)現代でデパートの代わりに欲望喚起装置として機能しているようなものはあるか、そしてそれはどのようなものなのか

・商品や店舗だけでなく、テレビコマーシャルやプロモーション映像といったような手法も欲望を喚起するようになった
・ネットショッピングでの他の商品へのリンクによって、同じ趣味を持つ人が購入した商品にも関心を持たせることが可能になった



本を読む上で、当時の時代背景や中心にあった社会観を予備知識として持つことの必要性を痛感しました。自分たちの常識で解釈をしていて本文中の内容をはき違えていた部分も見つけることができました。
今回が初めての輪読だったので、フィードバックを生かしてレジュメ・プレゼン共々改善していきたいです。