こんにちは!20期の島です。
蒸し暑くなってきましたね…
個人的には春が大好きなんですがコロナのせいで外出できず今年は満喫できなかったのが心残りです。
6月4日のゼミでは、NS1本とファッションで社会学するのChapter7-9の輪読を行いました。
・NS 社内失業者の是非について
まとめ
・正社員だが、仕事を与えられない社内失業者という存在がある
・業種、職種ごとに社内失業者の存在(少なくともその認知度)が異なる
・企業側の対応策としては、個人がいつでも独り立ちできる汎用的なスキルやマインドを養う体制を作ることである
・個人の対応策としては、自分のビジョンを明確に考えて自身を客観視し、会社以外の環境にも身を置くことである
・一方で、すでに存在する社内失業者に対して企業側は有効な施策が打てない状況にある
問:将来的に社内失業者は極力排除されるべきか?
(現時点での社内失業者は適切に判断できる & 「最終的に社会にとっていいことか」という視点)
YES側
・[企業]コストカットに繋がる、反面教師にすることが出来る
・[個人]より自己成長を強いられるので、結果的に汎用的なスキルを多く身に着けられる
・[その他]人材を価値が見いだせない自社にとどめるよりも、産業予備軍のような形で早期に社会に放出した方が本人のためにもなる
NO側(排除しても意味がないもこちら側)
・[個人]就業規則に触れさえしなければ基本解雇されないので将来への安心感が持てる
・[その他]働きアリの法則的にそもそも発生を防げない、比較すると仕事のできない層は常に存在する、そもそも現時点での社内失業者は将来的な社内失業者とは限らない、正社員が非正規雇用化してしまう
記事自体は私が興味あって持ってきたんですが、「社内失業者の存在は企業が社会福祉的な機能を担っていることを意味している」と思うと、一概に社会の観点から排除すべきかが気になりました。
ゼミの意見としては丁度半々くらいで、YES側としてはコストカットをすることで働いている社員に還元される、早期の放出は社内失業者のキャリアのためにも良いなどという意見が、NO側としては教育環境などに問題があるのに個人に押し付けるのはすこし乱暴だし、管理職の暴走を招くのではないか、といった意見も聞かれました。平野先生は失業者へのスティグマなどがあるから、もし社内失業者を容易に解雇できるようにするなら社会から変えていかなければいけないというご意見をいただきました。
・輪読「ファッションで社会学する」
Chapter7 ファッションのしくみ(pp158~180)
問い:都市と流⾏の関係は時代の中でどのように変化してきたのか
答え:
19C後半 パリ オートクチュールによる上流階級の模倣
20C前半 ニューヨーク 既製服の台頭による集団的選択
20C後半 ミラノ 東京 差別化による記号的消費
21C 情報化によるファストファッションの流⾏
CHAPTER8 ストリートファッション(pp.181~202)
問い:ストリートファッションを研究する上で重要なことは何か?
答え:①都市を対象拠点とし観察する ②変化するファッションの歴史を知る
CHAPTER9 ファストファッション(pp.203~219)
問い:ファストファッションがもたらした功罪はなにか?
答え:都市空間で売られる⾼価な洋服を介して、⼀部の⼈だけが享受してきた「ファッション」を、価格を抑えてより⾝近な場所で売ることで「すべての⼈」に届けた。⼀⽅で、コスト削減のため海外⽣産が⾏われ、現地の⼯場は厳しい労働環境になってしまっ
ているなど犠牲になっている⼈がいる。
批評や疑問として、ファッションにおける民主主義とは何を表しているのか?といった話が出ました。これは政治に関係なく既製服の流行は中・下流の人達もファッションを発信する権利を持つという民主主義ではないのか、またここでは「既製服⇒民主主義」だけではなく、「民主主義⇒既製服」といった流れもあるのではないか、といった議論もみられました。
また、平野先生がSNSと読者モデルの違いについて、「この人が着てるからいい」という時代から「着てるものがいいこの人は誰なんだろう」という風に方向性が変わっているのではないか、という観点は大変興味深かったです。
問題提起では、「ファストファッション時代の終わり」に関して議論しました。数年前まで確かに興隆を極めていたファストファッションが、世界的にも日本国内だけ見ても衰退している理由は何かについて、倫理的消費などの側面から話し合いました。ここでは、全体的なファッション市場そのものが衰退しているのではないか(単純にファッションにお金をかけなくなっている)、zozoやメルカリなどの媒体の増加、流行が見えにくくなっている、などの観点が挙げられましたが、反面エシカル消費などはゼミ員は特に意識してないことも分かりました。
本日の日誌は以上になります。
読んでいただきありがとうございました。