6/22 ゼミ日誌

 こんばんは、16期の瀬高です。
 もう2回目のゼミ日誌の担当がやってきました。早いですね〜
 先週の土曜日には第1回目の入ゼミ説明会がありました。平野ゼミのブースにも多くの2年生が来てくれました!この中から1人でも多く平野ゼミを志望してくれるといいなと思いました。
 さて、(日付が変わったので)昨日のゼミの活動内容ですが、NS、『じゅうぶん豊かで、貧しい社会』の輪読、3年生によるPRの発表とバラエティに富んだものでした。
 僕は初めて司会をやり、慣れない仕事にあたふたしてしまいました。

【NS① 担当:斎藤さん】
「高尾山古墳を保存すべきか?」
《賛成》
・他の古墳とは異なる特徴のある高尾山古墳は、学術研究の重要な資料になり、研究が進む可能性を持つ
・壊してしまうと、地域の誇りを失う

《反対》
・渋滞の対策が先延ばしになってしまうため、便利さを優先すべき
・都市計画を変更しなければならない
・維持費等がかかり自治体の財政負担となる

 過去の研究か、それとも今後の利便性か、どちらを優先すべきと考えるかで意見が分かれるのかなと思いました。過去の同じような事例でも破壊には慎重だったということを踏まえると、ある程度の調査を行ったうえで、保存するか否かを検討するのがいいのかなと思いました。

【NS② 担当:金さん】
不登校の児童生徒が通うフリースクールでの学習も義務教育として認めるべきか?」
《賛成》
・多様な学び方を認めることで、子どもたちの学ぶ権利を保障することができる
・出席扱いに対する不平等な仕組みを改善できる(現状:フリースクールに通った期間を出席扱いにできるかどうか→小中学校長の裁量による)
・義務教育として認めることで、現在の画一的でないシステムを整備することができる

《反対》
・過度の行政介入により運営や教育内容が画一化されると、フリースクールの特色が奪われかねない懸念がある。
・受験競争を有利にするため、塾産業や保護者が制度を悪用する恐れがある
・義務教育では最低限の教育を行うことが求められるが、フリースクールでこれを実現できるか
 
 フリースクールのあり方はどうあるべきかといったことや不登校の問題にまで議論は及びました。そのような状況になってしまった人のケアはもちろん必要ですが、教員の量や質も関わってくるので難しい問題だなと感じました。

【輪読 じゅうぶん豊かで、貧しい社会 第4章担当:諸星さん、行本さん、池浦、宍戸】
《問い》
幸福経済学の問題点は何か?
《答え》
・統計データへ過度な信頼を寄せている
・幸福を無条件に善と捉えた
・幸福の源泉、対象を考慮していない

《問題提起》
幸福を判断する主体は誰か?
《意見》
・自分が幸福かは他人との比較によって測れるのではないか
・他者からの影響や他者からの目を気にしたうえで、自分で判断する
・個人&周りの人(社会)⇒自分が幸福だと思い込んでも他人に不幸だと判断されたら意味はない

 様々な意見が出ましたが、中心には“自分”があるのかなと感じました。判断には他者も入ってくるというのはわかるのですが、あまり他人から自分の幸福度に対してとやかく言われても、なんだかなぁと思うので、やはり最終的には自分で「自分は幸福だ!」と思えるのが一番かなと感じました。

【PR報告① 担当:近江】
論文:玉置悦子「食品安全性をめぐる消費者意識の実証研究」
問い:「日本の消費者は日常的な食品選択にあたり、食品安全という属性を意識しているのか。しているとすればどのくらい重要なものとして意識しているのか」
答え:「食品安全を意識する。特に生産者や生産方法などの生産情報を最も重視し、安全な情報は価格差が1割あっても買う人は多い」
導き出されるテーマ:「食品安全性への関心が高まる一方で、ファストフードやスナック菓子の売上が伸びているのはなぜか?」

【PR報告② 担当:小竹】
論文:安岡重明「戦前期日本の財閥所有者と専門経営者の関係」
問い:「戦前期の財閥所有者と専門経営者の関係は戦後の企業集団にどのように影響したのか」
答え:「戦前から戦時中に財閥所有者と専門経営者の関係が良好であった財閥は占領終結後、強力な企業集団を形成した」
導き出されるテーマ:「財閥の人材教育について」

【PR報告③ 担当:近藤】
論文:増田仁「戦後日本における乳製品の普及過程に関する社会学的分析−教育現場から家庭・地域へ介入する食教育の再検討−」
問い:「戦後から高度経済成長期の日本において、乳製品はいかに普及したのか」
答え:「牛乳の栄養面を考えて、主に学校給食で提供されるようになり、子供を中心に人気になると、酪農家・乳製品業者・家政学者・主婦らが、流動的に活動し、拡大した」

 3人ともとてもわかりやすい発表をしてくれて、テーマもそれぞれの色が出ていて面白いものばかりでした。

 以上が活動内容の報告です。盛りだくさんであったため、ついつい長くなってしまいました。
 春学期のゼミも残り約1か月ということで、頑張っていきたいと思います。
 それでは、また。ありがとうございました。