5月2日 ゼミ日誌

こんにちは!14期の杉浦愛海です。

2日のゼミは、
ニューススピーチ→輪読→ニューススピーチ→輪読
という流れでした。

・4限
ーニューススピーチー
テーマ【門真市生活保護情報専用ダイヤル設置へ】(担当:政木さん)

問い:生活保護の不正受給や浪費を通報してもらうという取り組みを、他の地方自治体でも進めていくべきか?

全員反対という結果でした。<反対>
生活保護を受けている人を監視することになってしまう
・どこからが浪費か、といった基準が曖昧
・不正受給に目をつぶってでも、本当に必要な人が生活保護を受け取れる状態を優先するべき

賛成の意見はありませんでしたが、代替案として、不正に生活保護を受けている人の勤め先(企業)の側への注意喚起に繋がる形になるのであれば、こうした取り組みにも意味があるのではないかという意見も出ました。

個人的には、やはり基準が曖昧であるという点に引っ掛かりました。また、不正に生活保護を受けている人の割合は約0.3〜0.5%と平野先生が仰っていて、自分が思っていたよりも少なく驚きました。そのことを考慮しても、生活保護の条件を厳しくしてしまうようなこの取り組みを進めていくメリットは大きくないのではと思いました。

ー輪読ー
『経営革命の構造』第1章 (担当:岩橋、兵平、石田)

問い:産業革命が起こり、そこから大量生産の事業機会へとつながった要因は何か

答え:①自動機械を発明した企業家の存在
②安定した動力としての蒸気機関を発明した企業家の存在
③製品戦略と販売戦略に長けた企業家の存在

イギリスにおける綿製品の流行を受け、産業革命前後の時代に機械が発達し、その後必要性に応えてボウルトンとワットにより蒸気機関が完成した。結果、その利用により市場が爆発的に成長し、企業家による製品戦略と販売戦略で大量生産の事業機会につながった。

といった内容でした。

問題提起:著者はイギリス人のジョン・ロムがイタリアの生糸撚糸機設計図を盗んだことに言及し、『こうしたクレイジーな人々がいてはじめて歴史が動くということを忘れてはならない』と結んでいる。この表現からは、技術を盗用してまでイノベーションを起こしたいという熱に著者の肯定的な見解が伺えるが、あなたは、著者の見解に納得できるか。現代においても、技術立国である日本の技術が他国に盗用されているという事実も交えて考えて欲しい。

意見としては、しっかりと制度を整えて、技術を「共有」するという形ならば良いのではないか、というものが多かったです。
最初から技術を公開した方が人々にとってはプラスになるのか、ということについて、フリーな状態になると逆に盗もうという衝動が生まれないことも多い、というのが個人的に興味深かったです。

・5限
ーニューススピーチー
【教員伸ばす評価できるか 米国、ビル・ゲイツ氏が旗振り 授業撮影・生徒にアンケート】

問い:日本の教育現場もこのような複眼的評価を取り入れていくべきか<賛成>
・保護者が教育現場の状況を知れる
・他の先生に授業を見られることで、モチベーション向上に繋がる
・アンケートを実施することで、授業や先生に対する生徒の見方を正すいいきっかけになる<反対>
・生徒に嫌われがちな厳しい先生がいなくなってしまう
・年に4回と機会が少なく、形骸化してしまう恐れがある
・教育現場が全て教育委員会の思い通りになってしまう

個人的には、アンケートの形式によっても成果は変わってくるのではと思いました。私は賛成の意見を出しましたが、反対側の意見にも鋭い指摘が多く、納得させられるものばかりでした。

ー輪読ー
『経営革命の構造』第2章 (担当:五十嵐、杉村)

問い:アメリカにおいて巨大企業はどのような経緯、要因を経て起こったのか

答え:①アメリカ全土が市場になったこと
②経営組織の発達
③規模の経済性を推進すること
により巨大企業が創出された

経済成長に必要な、安価な輸送手段と頻繁に行えるコミュニケーションを実現するために、鉄道・蒸気船・電信を発達させたことで、アメリカ全土が市場になった。そして鉄道企業の経営管理・組織の形態は、他の企業のモデルとなった。また、カーネギーとロックフェラーによる規模の経済性推進により、大企業が生まれた。

といった内容でした。

問題提起:日本では電力会社が発電、送配電、小売りの全てを有する「垂直統合型」の体制が基本となっている。一方、垂直統合が顕著な進展を見せたアメリカでは発送電分離の体制をとっているのはなぜか

意見としては、日米の国民性の違いや、日本は国全体の結びつきが強いがアメリカは州ごとや地域ごとの結びつきが強いから、というものが多く出ました。また、日本は国などの大きな組織によって電力に関するインフラが管理されているが、アメリカは最初にインフラを整備する際に国が管理する形でなかったからではないか、という意見もありました。
平野先生のお話にあった、日本では戦時中の統制によって安定供給のために強制的に統合された、ということや、今は情報探索コストが大幅に下がったので統合のメリットが小さくなった、というのもとても興味深かったです。

今回もとても面白い議論になりました!私ももっともっと多様な角度から考えて意見を出せるように頑張っていきたいです。

では、次の担当は杉村くんです。