10月22日 ゼミ日誌

12期杉原です。
ではゼミについて。




4限
輪読『マクドナルド化した社会』G.リッツァ
第8章〜グローバル化マクドナルド化
担当:小林、政木、松村、山田直、吉田


問い:グローバル化マクドナルド化の関係とは
仮説:マクドナルド化とはグローバル化の広範な過程の一つの側面であり、無のグロースバル化の頂点である


本章ではまずグローバル化とは画一性を伴って国境を越えて広まっていくもので、
その中でローカルなもの(異質性)とグローバル化によってもたらされたものと結びついて存在するのが「グローカル化」
一方で利潤追求、合理化、政治力がグローバル化によって拡大再生産され強く広めていくのが「グロースバル化」としている。
グロースバル化の具体的な事象としては資本主義化、アメリカ化、マクドナルド化≒合理化、官僚制化。

また「無(nothing)」…特有の実質的な内容を相対的に欠いており、一般的に中央で構成され、制御される社会形態。固有のもの。
「存在(something)」…一般的に地元で構成され、制御され、そして特有で実質的な内容に富んでいる社会形態。普遍的なもの。
という概念とを結びつけてグローバル化の中でも
◆存在のグロースバル化
◆無のグロースバル化
◆存在のグローカル
◆無のグローカル
といった特徴を持っているとしている。

その上でグローバル化に伴い世界的に進行してきたマクドナルド化とは存在のグローカル化的な面も存在はしているが、無のグロースバル化(基本メニューと基本的な運営手順は世界中で共通していてローカルな差異を破壊し、グローバルな同質性をもたらしていること)が圧倒し上回っている。


問題提起
①存在のグロースバル化、無のグロースバル化、存在のグローカル化、無のグローカル化の4象限のうち、どの現象がより進行しているといえるか
②無のグロースバル化はアメリカナイゼーションと言えるのか

マクドナルド化とはアメリカという存在のグロースバル化ではないか、
それはアメリカ化に対する反発を逃れるため、無を装ってグロースバル化しているのではないか。



5限
卒論中間発表
「特撮モノから見る「正義」、「悪」の変遷」吉田
問い:ウルトラマンを中心とする特撮モノが描く、「正義」「悪」はどのように変化してきたのか?また、その背景は何か?
仮説:
第一期ウルトラシリーズ(セブンまで)
 ウルトラマンという超越した絶対的正義が人類を脅かす明確な悪を倒すシンプルな勧善懲悪。(例外もあるが全体的にみれば)
第2-3期ウルトラシリーズ(帰ってきたから80)
 ドラマ重視の複雑なストーリーによりウルトラマンが超越的な存在ではなくなった。(また、敵も悪意のない怪獣の登場し宇宙に還したり、人の心の闇により怪獣が出現したり)、侵略を目的とする明確でシンプルな悪はなくなった。これらにより、大筋では勧善懲悪は成立しているもののその要素は薄くなった。

ウルトラマンの各シリーズごとの製作者や勧善懲悪といったストーリーを中心に分析を進めた発表でした。



ニューススピーチ
担当:川中


記事:定額制介護支援サービスを開始 横浜市、全18区24時間対応 /神奈川県
2012年10月02日 朝日新聞
問題提起:24時間対応の介護サービスを推進していくべきか?

<メリット>
・短い時間で複数回の訪問が可能となるので、その時間に必要なサービスを受けることが可能となる。(起床、服薬など)
・緊急時には24時間いつでも事業所に連絡を取ることができるので、一人暮らし高齢者も安心して生活を送ることができる。
<デメリット>
・負担の大きい24時間対応サービスに従事する人材が不足している
・ひとつの事業所のみではサービスの提供が不可能であるため、複数の事業所間での連携が必要となるが、そのため1つの事業所の担当区域が広域になってしまうため、結局地域密着型のサービスが不可能となってしまう。また、利用者のサービス選択の自由が侵されてしまう。
・複数事業所間での利用者の情報共有のため、記録や申し送りなどの電子化が必要。
・モデル事業では、定期訪問は1人あたり1日約5回程度(1回訪問が約15分)といわれており、重度の要介護者にとって十分かどうか疑問。

結局のところ介護を受ける当事者がどういうものを求めているのかヒアリングしていくべきではないのか。




以上です。
季節の変わり目、みなさん体調にはお気をつけて…。