9月18日〜21日 夏合宿

ご無沙汰しています。
13期の松村です。

今日は夏休み最終日です。
この二か月を振り返っているのですが、男二人で映画行ったり、男二人でプール行ったりしていて、ホモホモしい記憶にはそっと蓋を閉じて見ないことにしました。

今年の夏合宿開催場所は山梨県石和温泉ホテル平安です。
武田信玄ゆかりの土地だということもあり、ところどころ風林火山の幟がありました。
お料理が豪華だったのも印象に残りましたね。


〜1日目〜
初日は夜からスタートで、3年生の卒論の中間発表と合間に4年生のニューススピーチといった感じでした。


【卒論中間発表】
①山田直人「外食産業」
問い:外食産業はどのように成長してきたのか?また、その背景は何か?
仮説:外食産業が確立した1970年代から80年代は急成長し、1990年代前半は低成長となり、1990年代後半から2000年代は横ばい、または衰退となる。

②山田来実「資生堂CMから見る女性像の変遷」
問い:資生堂CMから見る女性像の変遷とはどのようなものか?またその背景とは?
仮説:
1960年代:女性の社会進出に伴い、女性=社会的に認められる存在(脱専業主婦)
   ↓
1970年代:女性たちが自ら自由を求め、女性=主体性を求める存在
   ↓
1980年代:社会による本格的な男女平等の動きから、女性=本格的に自立した存在、時には男性よりも自立している場合がある
   ↓
1990年代〜:晩婚化やシングルマザーの増加など、女性=個性的に自己の人生を生きようとする存在

③岩見史香「ボランティアの普及」
問い:なぜボランティアという言葉が普及し、拡大しているのか。またその背景として人間関係や社会はどう変化してきたのか。
仮説:以前の貧困救済としての慈善事業(=縦関係)は、家庭機能の低下によって相互支援が必要になると、生きがいのためや市民の力を高めるためのボランティア活動(=横関係)となって必要性が増し、ボランティア活動は拡大していった。

④吉川明男「海運業から見る日本的経営の形成」
問い:海運業において、日本的経営はいつ形成されたか。
仮説:戦時期に日本的経営の条件の一部が満たされていたが、全ての条件を満たすのは戦後改革期になってから。

【ニューススピーチ】
古川さん
問題提起:いじめの加害生徒を出席停止にすべきか。

ゼミ終了は22時くらいです。
ゼミ後は翌日のディベートの準備のため、夜を徹して話し合いをしているグループもありました。


〜2日目〜
この日は午前中はディベート、午後と夜は前日の続きでした。


午前
ディベート
お題は課題図書二冊に絡め、市場主義や自由主義に関するものでした。

それをお金で買いますか――市場主義の限界

それをお金で買いますか――市場主義の限界

①学校経営に株式会社の参入を認めるべきである。
YES立論
・学校経営に顧客の意向が反映できる。
・学校選択の選択肢が増える。
・歳入が増え、無駄な歳出が減る。
NO立論
・最低限の教育を受けられない子供が増える。
・教育の腐敗が進む。
・継続的な教育がされない。
・日本が乗っ取られる。
結果:NO側の勝利!!
全ての学校が株式会社化するという前提で議論されていましたが、前提が変われば結果も変わっていたかもしれませんね。

②日本の企業はすべての従業員を短期契約雇用(1か月or1年)にすべきだ。
YES立論
・企業が労働力調整を柔軟にできる。
・厳正な人事評価によってセクハラが減る。
・自分に合った職場に巡り合える可能性が高くなる。
・高齢者の労働力を有効活用される。
NO立論
・被雇用者の生活が脅かされる。
・企業独自の文化や技術が育たない。
・交渉コストがかかる。
結果:NO側の勝利!!
最近NO側の勝ちが多いですね。やはり既存のシステムを変えるのは難しいようです。


午後
【卒論中間発表】
⑤深澤早紀子「ペット」
問い:ペット産業から見るペット間の変化、またその背景は何か。
仮説:家庭内で満たされていたつながりが満たされなくなり、人々はペットに理想の家族を求めるようになっていった。

⑥小池圭太「家族」
問い:近代以降の日本における、家族の個人的機能の変遷はどのようなものか。また、これからどのようなものとなっていくか。
仮説:
・これまで、個人的機能は、近代化の流れの中でマス・メディアなどの影響を受けて、より大きなものとなってきた。
・これからは、家族が個人的機能としての「生活上の期待」に十分に応えられなくなったために、より「情緒的な期待」が個人的機能としての重要なものとなっていく。

⑦中西亮太「オーディオ」
問い:オーディオ製品におけるレトロ、ノスタルジア消費の特徴はどのようなものか。また、そのようになった要因は何か?
仮説:仮説:製品もしくは部品そのものが消費者にノスタルジアを感じさせるのではなく、真空管を用いた製品や、レコードプレーヤーんのように消費者による改造やカスタマイズの幅が、”機械いじり”という少年的ともいえる楽しみを生み出し、消費者のノスタルジアを喚起している。
その要因としては、オーディオの進化に伴って完成品の状態で売られる製品が増えたことで消費者が自分のシステムをアレンジする余地が少なくなったことが考えられる。


⑧片桐花野「恋愛」
問い:現代日本の恋愛物語はどのように変化したか。
仮説:永続性を求めた「まじめ」な恋愛から、結末を先延ばしにし、プロセスを重視し、「遊び」を楽しむ恋愛へと変化した。

⑨平塚准貴「東京の地理」
問い:都市における地理的経済格差とはどのように区分されるのか。また、それはどのような理由で生じるのか。
仮説:過去にどの大きな都市計画で区別が明確化された土地柄に、それぞれの階層が移住してくることにより、経済的格差が明確なものになっていく。

⑩松村克哉「プロレス」
問い:日本のプロレスリング団体はなぜ衰退したのか。
仮説:
・日本の興行ビジネスに伝統的な家族的経営の結果、資金面での失敗を繰り返した。
・団体の細分化が進行し、小資本家が進んだことによって魅力的な興行が不可能になった。
・「大衆」向けエンターテインメントとしての機能を失った。

⑪川中沙理「ディズニーランド」
問い:日本においてディズニーリゾートが成功した要因とは何か。
仮説:


⑫政木瑞江「QCサークル
問い:日本企業と日本人労働者にとって、QCサークルの意義がどのように変化してきたか。
仮説:
・企業の成長を支えていたQCサークルは、世の中のめまぐるしい変化に対応することができなくなり、企業の問題を解決するという機能を果たせなくなった。
・人々の労働観の変化により、QCサークル自己実現ツール、レクレーション的な存在から単なる負担へと変化した。


⑬小林郁美「カウンターカルチャー
問い:日本における1960・70年代のカウンターカルチャー(反体制運動)は、現在に至るまでの消費社会や社会システムにどのような影響を与えたか。
仮説:
・60・70年代の反体制運動は、反消費主義から新しい消費文化への移行の一翼を担った。しかし、代替案の提示という方法に長けていなかったため、社会システムを変革する力は持ち得なかった。
・東京や新宿付近で活動していた一部の若者たちが、やがて自分が住んでいる生活圏に活動の拠点を置き、地域社会に密着しながら行動するようになったことが、近年のエコ・オーガニック志向の契機となった。

最後には先生から「この時期にしては進んでいる」というお言葉をいただけました!
次回発表は三田祭直後です。


【ニューススピーチ】
小西さん
問題提起:ダウン症の胎児は中絶すべきか。

虎岩さん
問題提起:国会議員の世襲を認めるべきか。(現役議員の子供の同一選挙区からの立候補を制限すべきか)

土屋さん
問題提起:首相公選制を導入すべきか。


〜3日目〜
午前中は3年生の三田論中間発表とニューススピーチ。午後はレクリエーションと飲み会です。

【三田論中間発表】
テーマ:ホテル
問い:ホテルは、日本社会への西洋文化の浸透をどのように反映してきたか。
仮説:日本社会にとって西洋は憧れの存在であった。そのため、日本は西洋的な思想、発送、文化を取り入れていた。その中で、西洋への憧れから合理化という考えも取り入れた。しかし、その合理化が進展してくると、合理化をしなければ生き残れないという状況が生まれる。そのような状況の中での合理化がマクドナルド化である。すると日本社会に合理化が浸透し、合理化しただけでは生き残れなくなる。そこで差別化の必要性が顕著になり、差別化実現のためのディズニー化が生まれた。

今回いただいたアドバイスを基にこれからも三田論の作業を続けていきます(゚-゚ゞ

【ニューススピーチ】
杉原さん
問題提起:SNSというプライベートな空間をビジネス関係に持ち込むべきか。

岡田さん
問題提起:公立高校の定員を増加させるべきか。

【レクリエーション】
山梨名物のぶどう狩りをしました!
その後の空き時間は個別に甲府まで出かけたりいました。
僕はりょうたやあきおと足湯に浸かりましたよー^^

夜は飲み会です。
とらさんがビートルズの合唱にはまったり、ウィンクキラーが流行したりでなかなか盛り沢山な飲み会でした。
普段真面目なゼミのみんなのいろいろな姿が見れて、とても楽しかったです!


〜4日目〜
前日の飲み会の影響で低調な人がちらほら…(笑)
集合写真撮影後、10時には解散です。

始まる前は長いと思っていた3泊4日でしたがあっという間でした!
さっそく明日からゼミが開始しますが、後期もどうぞよろしくお願いします。



夏休み最終日の貴重な2時間半をこの日誌に費やしてしまった…