5月24日(木) ゼミ日誌

こんにちは、12期杉原です。
今サッカー好きにとってはたまらない時期がきてます。U-23トゥーロン、EURO、日本代表W杯最終予選に加えてJリーグと目白押しですね。



では5月24日のゼミ内容です。


【4限】
・NS by平塚

記事
2012/04/13読売新聞
京都祇園 車暴走7人死亡 運転の男も死亡 11人重軽傷



問題提起
てんかんの人の自動車の運転を禁止すべきか。


てんかんという病気のリスクについて話が多かったように思います。事件を起こしてから問題にするのは手遅れでいけないから、リスクを排除するために規制をかけてしまうべきである。しかし運転者である人のリスクの線引きは明確にはできないというのが難しい問題として残っているようです。例えば高齢者の自動車事故が多いと言っても、高齢者への規制として運転禁止する年齢を何歳からに設定すればよいのか明確に定めることができません。
無事故が一番いいのですが、車が必須の現代に自動車事故へのリスクは仕方なく付いてくるものですよね。いかに自動車付き合っていくのか考える機会になったと思っています。



・輪読
『「嫌消費」不況からの脱出』
第5章 「嫌消費」時代の経営革新―市場プラットフォーム発想

担当 宇田川、しん、深澤、松村、中西


問い:需給のミスマッチを解消し長期経済停滞から脱出するには企業側は何をすべきか。
答え:個々の企業や売り手が市場プラットフォーム発想をもってビジネスモデルを見直し革新する必要がある。



本章では需給の質的ミスマッチなど今までの章での流れを汲んで、多くの関係する製品やサービスと消費者とを仲介する場を提供する市場プラットフォーム戦略をとるべきだと筆者は主張していて、その市場プラットフォームモデル成功のための手引きについて様々な説明をしていました。



問題提起
①市場プラットフォーム発想により、日本経済は長期低迷から脱出できるのか。
②筆者は「会社は従業員のものだ」と考えることを日本的経営の美点とし、その復活を提唱したが、それは企業の成功につながると考えられるか。



①については日本企業にとってプラットフォーム作りは苦手であり、アメリカのデファクトスタンダードを作ってしまう戦略に日本企業は一歩ひいてしまっているという話が出ました。日本企業は比較的平和的な戦略でアップル社などの強引さが足りないのではという指摘がありました。
②については同族経営などで会社資源の私的利用といった不祥事が起こりうるという問題がある一方で、近年アメリカでは株式上場している企業が減ってきているという指摘がありました。



【5限】
・NS by小林

記事
2012.04.08 読売新聞
ネット墓地 お参り手軽に 御宿・長慶寺「子孫の負担軽減」

概要
御宿町実谷の曹洞宗・長慶寺が、インターネットを通して墓参できる仮想墓地「WEB涅槃(ねはん)」を開設した。生活や仕事の拠点が海外にあるなど、命日や彼岸に墓参が難しい人が、手軽に故人を供養できる試み。開設1か月足らずだが、問い合わせが相次いでおり、注目を集めている。

問題提起
寺院が独自に設けるネット墓地を推進していくべきか。



今は選択肢があるという点で良いのですが、これは人それぞれの死生観にも影響される内容で、その葬祭ではビジネスや経済的な合理性が無視される領域が大きいので問題になりかねないのではという話がありました。
普及するかは置いておいて個人的には死後後世にネットで自分のお墓参りはして欲しくないと思っているのですが、今後どうなっていくのでしょうか。




・輪読本(『「嫌消費」不況からの脱出』)まとめ
第1章では日本が陥っている長期低迷という現状は消費低迷といった要因などが説明されている。その消費の要因を考える上で1980年代生まれ(バブル後世代)はバブル後日本が不況の時代しか経験しておらず、その経験から必要以上の消費をしていない。そのため筆者はこの世代を「嫌消費」世代と名づけた。バブル後の同世代経験が現在の若者の「嫌」消費に基づいていると述べている。第2章では供給側のものづくり産業の限界について説明がありました。



需要側の1章、供給側の2章を受けて第3章ではその間で需給の「質的」ミスマッチが起きていると主張している。その対策として第4章では具体的に一人当たりGDPを上昇させることを目標として掲げ、長期低迷脱却の道筋を示し、第5章で具体的な施策として産業同士を融合させる市場プラットフォーム発想(戦略)について筆者から政策提言がありました。




ということで、5限の時間では主に以下2点のことについて話しました。
第3章の「質的」ミスマッチについて本当にそうなのか。
第5章の市場プラットフォーム発想によって果たして日本の長期低迷を抜け出せるのか。
他の世代でのミスマッチそもそも若い世代は他の世代に比べて相対的に少ないのではないか、市場プラットフォーム発想については日本にとって見新しいものではないのではないのか、など話がありました。



経済学のモデルや日本型経営など様々な観点から述べていてとても特徴的な本でしたが、つっこみどころ満載な著書でありました。各章ごとの詳細は過去のゼミ日誌か著書を買ってご確認くださいませ。





ゼミでの内容については以上です。



炎の会計士志望、小西くんが明日会計士の短答試験があります。ぜひがんばってほしいですね。小西が本番の試験で迷ったとき鉛筆転がしてマークする決めた番号がその問題の正解であるようにぼくは祈っています。



次のゼミ日誌はえーさんにお願いしようと思います。
ぼくは彼女から紅一点の扱いをされたいといった類の話を聞いたことありません。もし言っていたとしても聞こえません。ですので今後も相も変わらない応対で付き合っていこうと思っています。