12月26日(月) ゼミ日誌

明けましておめでとうございます。12期の岡田です。

大学生にとって1月は期末試験があるため、気を引き締めないといけませんね。

特に3年生は就活もあったりして、大変です。



では、12月26日、2011年最後のゼミについてです。



【4限】

この時間はディベートを行いました。

お題はこちら↓

   「日本は公営カジノを導入すべきである」




それぞれの立論は以下の通りです。

Yes側(阿部、鶴粼、米澤、岡田、杉原)

「導入すべき」なぜなら…     

 ①国、地方自治体の財政の助けになるから 

 ②雇用が拡大し、国民に有益だから    

 ③カジノ以外の産業の収益が増加するから 

 ④違法カジノを減退させる事ができるから 

No側(赤澤、不死原、小西、古川)

「導入すべきでない」なぜなら…

 ①青少年に悪影響を与えるから

 ②犯罪を増加させる要因となってしまうから
 
 ③ギャンブル依存症患者を増加させる恐れがあるから

 ④費用対効果が得られる確証がなく、リスクが高い



ディベート全体でコメントされていたことを少しだけ書きますと、

Yes側は、発言に偏りがあったことが指摘され(米澤さん、頼りすぎました、すみませんm(_ _)m)

No側は、Yes側で立論の根拠となるデータとして「海外の試算、事例」が使われている事に対して

「それは日本には当てはまらない」と主張しました。この主張に対して、ただ単に海外のことは

日本に当てはまるとは限らないと主張するだけでは、反駁できたことにはならない、などの

コメントがありました。



今回は、お題からして、相手の立論を予想しやすく、反駁をお互いに準備段階で用意できていた

ディベートであったように思えました。Yes、Noそれぞれ立論の4つ目は自分たちの立論であり、

かつ、相手の反駁のための立論として機能しているように思えます。このような立論の立て方は

今後も参考にできたら良いと思いました。



結果は、Yes側の勝利でした。僕はYes側でしたが、自分自身はいつも通りのテンパりを見せて

しまい、あまり頑張れていなかったので、素直に喜べませんでした。次回以降は、とにかく

発言回数を増やす努力をしたいと思います。



【5限】

ニュース・スピーチと輪読(『管理される心』)のまとめを行いました。



まずは、ニュース・スピーチから(小西くんより) 

お題

「日本における消費税率、2010年代半ばまでに10%まで引き上げ」

問題提起

「今すぐ消費税を増税するべきか?しないとしたら他にどのような手段があるか」



現在の日本の財政を考えると増税は避けられないだろう、とする意見が多かったのですが、

増税をする際の問題点もいくつか挙げられました。

消費税率が上がると、消費者は消費を控えるようになり、税収増加につながらない可能性が

指摘されました。

また、税の逆進性についても考慮すべきという意見も…これはそもそも税とは低所得者

高所得者の所得格差を是正するためにあるのに、両者が同じ税率で納税を行うことは

果たして適切であるのか、議論しなければならないようです。



続いて、輪読のまとめです。



2011年最後の輪読の本となった『管理される心』(A.R.ホックシールド著)に関して、

先生が提起して下さった問題について数分間話し合って意見を出し合うといった形式で

この本についてのまとめを行いました。

話し合ったお題としては、

①”感情労働”とは何なのか?

②著者は”感情労働”の何が問題であると主張しているのか?また、感情労働が引き起こす

 問題は、著者が主張したもの以外にはないのか?

③著者の主張は説得的であるのか?

感情労働の弊害に対して、どのような対処法があるのか?



①に関して…

肉体労働に対して、感情労働とは、顧客へのサービス向上のために労働者は自分の感情とは異なった

表情や動作が必要となる労働のこと。感情労働の定義としては、短期的なもの(客商売など)と

中長期的なもの(看護士、教師など)の2種類あるようです。しかし、本のなかでは、両者2つは

明確に区別されていませんでした。

②に関して…

感情労働を行い、本来の自分の感情と異なる感情を作っていくことで、労働者がストレスを感じる

ようになるなどの問題が考えられる。これが、著者の主張で、これに対しては現代では労働者に

こうした問題が生じるのではなく、消費者に対して感情労働の弊害が生じる可能性があるという

意見がありました。労働者は顧客に対して演技をすることが当たり前で、労働者の表情は演技である

と消費者(顧客)が認識してしまうと、顧客の心は逆に冷めてしまい、他人に対する信用が低下、

そして最終的には人間関係の希薄化につながってしまうのではないか…こうした意見が本には

なかったのでユニークな見解であったかと思います。

③に関して…

いろいろな意見が出ましたが、僕個人としては飛行機の客室乗務員の例が多かったので、

他の具体例がもう少しあればより説得的になったのではと思いました。個人的には、

飛行機にあまり乗らないため、そこまで身近な例という感じでもありませんでした。

④に関して…

やはり、対処法として「この方法が効果絶大だ!」といったようなものはなく、

明確な答えはなかなか出ませんでした。ただ、少しでもストレス等を和らげる手段として

配置転換(職場の移動願い)などによるリフレッシュ、賃金上昇によるモチベーションの向上

などが挙げられました。



授業で話し合ったこととしては、大雑把ですが、以上です。

『管理される心』は他の翻訳本に比べると読みやすく、扱っているテーマも頭に入ってきやすい

ものでした。しかし、その一方で各章で述べられている主張が似通ったものが多く、プレゼンを

行う際、前の章との違いを出したり、問題提起を考えるのが大変であったなどの困難もありました。

また、筆者があることを明確にせず、曖昧にしか述べていない部分もあるように思えました。

そうなると、発表のためのまとめレジュメ作成の際にどうしても主観が入ってしまうような箇所も

あったかと思います。完全に私事ですが…




長くなったので余計なことは書かずにそろそろ終わりにしたいと思います。

最近、異常に寒いのでみなさん体調を崩さないようお気をつけ下さい。



では、今年も良い年でありますように(^皿^)