10月31日(月) ゼミ日誌

みなさんこんにちは!11期の佐藤です。

時期も時期なので、このゼミ日誌をご覧になっている方の中には、ゼミ選びを始めた2年生も数多くいるかと思います。なので、31(月)のゼミを振り返る前に、直近の入ゼミ情報に関してお知らせしたいと思います!

★入ゼミ情報
10/29(土) 商ゼミ説明会@日吉
先週の土曜日は、ゼミ説@日吉がありました。ひらぜみのブースに来て下さった2年生のみなさん、ありがとうございました!

11/4(金) 個別説明会@日吉414教室(昼休み)
11/11(金) 個別説明会@日吉412教室(昼休み)
上記の2日間は、日吉の教室で説明会を行ないます!ゼミ説の時よりも密度の濃いものになっているので、セミ説の際にブースに来た人も来られなかった人も、ぜひ来てください!!先生も来て下さる予定です。

12/22(木) オープンゼミ@日吉(4・5限)

ちなみに、三田でのゼミは、毎回オープンゼミです!日時は毎週【月曜日と木曜日の4・5限】です。お越しになりたい方は、ぜひ来てください!!なお、お越しになる場合は、レジュメの印刷部数や机の配置の関係上、事前に入ゼミ係までご連絡ください。

三田祭論文
三田祭期間中は、3年生が時間をかけて取り組んできた三田論の展示も行ないます!ぜひ足を運んでください!


それでは、31(月)のゼミを振り返りたいと思います。
31(月)は、4・5限共にNSと輪読でした。

ちなみに、私ごとですが、31(月)は司会をしました。久しぶりの司会だったのですが、議論を円滑に進めるのはなかなか難しいですね…(>_<)

4限

●ニューススピーチbyこにし(注:まなみではありません。)

【記事】
2011/10/08 日本経済新聞 「年金の支給開始年齢で厚労省、引き上げ時期前倒しも。」

【概要】
 厚生労働省が年金の支給開始年齢の引き上げについて、引き上げ時期の前倒し案も提示する方針を決めた記事。段階的に65歳に向け引き上げ途中の厚生年金の引き上げスケジュールの前倒しや、支給開始年齢をさらに68〜70歳に上げることを検討する。一方、経団連や連合は高齢者雇用促進策をとらないまま、支給開始年齢だけ引き上げることには反対の立場で、調整の難航は必至。

【問題提起】
年金支給開始年齢を引き上げるべきか?

【見解】
引き上げるべき

【理由】
・年金制度が廃止された場合、各個人が自分で貯蓄することになるが、それができない人が存在する。

・支給開始年齢引き上げに伴い、退職の年齢も引き上げられることで労働力を確保できる。

ゼミ内では、引き上げ反対派が多かったです。理由としては、やはり、そんなに長く働きたくないというのが多数。個人的にも、引き上げは慎重に考えた方がいいと思います。企業の定年制度の延長や、あるいは、年金制度自体、今まで通り拠出方式でいくのか、税方式でいくのか、一体となって考えるべきかなと。


●輪読

ソースティン・ヴェブレン『有閑階級の理論』筑摩書房 1998年

第5章 生活様式の金銭的な標準

担当:赤澤、阿部、加藤、杉原、土屋


問い:生活様式の金銭的な標準はどのように決められているか。

答え:生活様式の金銭的な標準は、顕示的消費の動機である競争心に基づいて人々が一等級上の階層と金銭的な競争をし、それが習慣化することで決められる。

問題提起:

①現在の日本において、人々の支出の水準は何によって決定されるのだろうか。

②産業効率が上昇し、少量の労働によってそれまでの生活水準が入手可能になった場合、人々は歩調を緩めて快適さを求める(人目に触れない部分にエネルギーを向ける)か、顕示的支出を拡大する(人目につく部分にエネルギーを向ける)か。どちらの方が強いのか。

プレゼンターの見解:

①以前は生活水準が自分よりも上位の人々であったが、現在では下位の人。
 「ああなりたい」という目標から「ああなりたくない」という意識が強いという見解。

②後者の方が強いことが多いが、前者であることもある。

①の議論の中では、自分の所属しているコミュニティーや自分と似た集団を参考にしているのでは、という意見がチラホラ出ていました。これに対し、先生から『島宇宙化』では、という指摘をしていただきました。


5限

●ニューススピーチbyごるじ(注:ゴルジ体の関係は…w)

【記事】
読売新聞10/14「すき家」夜間複数勤務に

【概要】
強盗事件が多発している牛丼チェーン最大手「すき家」の運営会社「ゼンショー」(東京)が、強盗事件を阻止するために、夜間の従業員の勤務形態を1人体制から複数体制にするというもの。当初は、「経営を度外視してまで防犯に取り組む必要があるのか考えたい」との見解を示していたが、その後牛丼価格を維持できるという経営判断が行なえたため、防犯体制強化を表明した。

【問題提起】
防犯に取り組む必要があるのか

【見解】
必要ない

・人件費がかさんで赤字

・防犯費が高くつく

・治安維持は警察の仕事

・そもそも利益を追求する一企業が行う必要はない

・経営戦略的に低価格で勝負しているため

ゼミ員のほとんどが「防犯に取り組む必要ある」という意見であったのですが、それでは議論にならないため、先生から「必要ない」側の意見(はたして営利企業が防犯を行なう必要があるのか、など)を指摘してもらいました。

確かに、売り上げが下がるまでは経費をかけてまでも特段取り組む必要はないのかもと思いつつも、人的被害が出てからでは遅いのでやっぱり取り組む必要があるとも思いつつ…。難しいですね。


●輪読

ソースティン・ヴェブレン『有閑階級の理論』筑摩書房 1998年

第6章 好みの金銭的な基準

担当:丸山、宮本、米澤、宇田川、古川


問い:浪費の原理は人々の生活規範が形成される中でどのような働きをしたのか。

答え:浪費の原理は人の生活様式や商品に対する思考習慣において、金銭的な基準を満たすものを淘汰的に存続させるという働きを担った。

→簡単な略式を描くと、「全ての美しいもの」のなかから『浪費の原理』によって、金銭的に価値のあるものを「価値のある美しいもの」として淘汰するということ。

問題提起:

①審美的な美しさを金銭的な美によって置き換えるという過程は、現代においても見られる現象か。
(審美的な美よりも、金銭的な美を追求するか。)

②機械生産物(大量生産品)の消費は人々にとって嫌悪を抱くものであると筆者は主張しているが、現代でもそのような傾向はあるか。

プレゼンターの見解:

①審美的な美(商品のシンプルさや安さ)を求めることもある。

②必ずしも嫌悪を抱くものではない。


①に関しては、無印良品ウィルコムといったシンプルさを売りにしたものを事例に挙げて意見が出ていました。

②に関しては、現代においては高いものでも機械生産品のものもあり、機械生産品=安い・品質が良くないという図式は一概に言えないのでは、という意見が出ていました。

現在輪読で扱っている文献は、比較的古いものであるため、かなり難しいものです。ですが、こういった文献にも1冊は取り組むのがひらぜみの特徴でもあります。2年生の皆さんは、恐れずにぜひ飛び込んできて下さい!!