11月9日 ゼミ日誌

こんばんは、21期の尾下です!

更新が大変遅くなりました、すみません。

最近は寒さとマスクによる肌荒れがひどいです。zoomでは一人一人顔がはっきり見えるので、肌荒れが見えて不快に思われている方いたらごめんなさい。

11月9日は、2020年度平野ゼミ 初 オープンゼミでした!

オンラインの開催となりましたが、2年生も見学に来てくれました!

なお、ゼミ内容はNS1本と三田祭論最終報告1本でした。

 

【NS】

問い:日本でも郵便投票を普及させるべきか

YES  ・感染リスクを減らせる。 ・様々な投票スタイルにより、投票率が上がる。

NO  ・集計にコストと時間がかかる。  

    ・権力による投票妨害や、不正が起こる可能性がある。

今話題沸騰の米大統領選の話ですね。ゼミ員の意見はほぼ半々で分かれました。

YES側の意見としては、投票率の上昇はコストがかかっても本来の目的として最も重要である、といったもので、反対にNO側は公正さは担保されなければならない、コロナでも投票所は3密が回避されていた、といったものでした。

まさに今郵便投票の不正の疑いはニュースで取り上げられていますね。個人的にはその大混乱を見ているとNoにしたくなってしまいました。

 

【三田論最終報告】

3年で春学期から取り組んできた三田論も、ついに最終報告を迎えることが出来ました。初期のテーマ決めで迷走?していた時から、こうしてオープンゼミで2年生にプレゼンできるようになるまでの完成形になったのを見てほっとしています。

内容は前回の報告のフィードバックを受け、包括的考察を深め、その他見やすいように心がけました!先生もおっしゃっていましたが、全員に興味を持ってもらえるような研究・プレゼンを作るのにはなかなか苦労しました。2年生にも興味を持ってもらえたと思うので、執筆も頑張ります。

論文の本稿については、三田祭当日に平野ゼミホームページに添付いたしますので、

ぜひ閲覧していただけると幸いです!

 

以上がオープンゼミの内容でした。初のオンラインオープンゼミで探り探りではありましたが、2年生に興味を持っていただけたら嬉しいですね。

次回のオープンゼミは12月7日です!たくさんの2年生の参加をお待ちしております!

 

21期 尾下

 

10月29日 ゼミ日誌

 

こんにちは、20期の堀岡です。

更新が滞っていてすみません!

10月29日は、2020年度平野ゼミが対面で一堂に会する初めての回となりました!!

なお、ゼミ内容はNS1本と三田祭論文、卒論中間報告1本でした。

 

[NS]

問い:コロナ禍で就職難の学生の新卒採用を、卒業後3年間の扱いにすべきか

YES側

氷河期世代と同様の事態を防ぐ必要がある

・特に専門学校卒の人たちなどに空白期を作らないようにすべきである

NO側

・新卒扱いの人たちが増えても採用枠が増えるわけではないため、競争率が激化する

・有効求人倍率は1を超えており、就職難というほどではない

 

他にも、YES側として企業の社会的責任があるとの意見や、NO側としてコロナ禍で採用に特別な措置を行うという先例をつくることで、以降災害などの時にも特別措置を要求される可能性があり線引きが難しいといった意見が上がりました。

また、近年新卒一括採用という画一的な採用方法を廃止しようとする動きがあるため、コロナ禍を機に採用の流動化に踏み切ろうとしているのではないかという議論に発展しました。これまでのNSでも何回か話題に上がりましたが、今回の新卒採用を卒後3年間扱いにするということが通年採用への移行の布石であるならば、コロナ禍という特殊な状態に乗じてこれまで難航していた改革を推し進める「ショック・ドクトリン」的な風潮の例の一つと言えるのではないでしょうか。

 

三田祭論文]

三田祭論文も大詰めとなりました!パワーポイントを使用したプレゼンで、殆ど最終形に近い発表が行われました。

四年生からは質問やパワーポイントの改善案などのフィードバックが行われましたが、前回のフィードバックを受けて各PEST分析の考察や包括的考察をより深め、また表やグラフを挿入するなど、より伝わりやすい発表になっていると感じました!

例年より少ない同期で三田祭論文を書くことは大変だと思いますが、執筆まで頑張ってください!!

 

[卒論 北村さん]

テーマ:YouTubeにおける男女のコミュニケーションの違い

今回は、YouTubeに投稿された動画に対するコメントやYouTuberの属性、そのファン層の性別などに注目して検証を行っていました。男性視聴者と女性視聴者の間で興味の対象やYouTubeコンテンツの消費の仕方が異なるという点が興味深かったです!その違いがどうして、何によって生じたのかというところが肝になると思うので、今後の展開が気になるところです!

 

以上が10月29日のゼミ内容でした。

11月はスケジュールの関係で2、5、23、26が休講となります。

また、年内に2回ディベートを行う予定です、お楽しみに!

 

20期 堀岡

10月22日 ゼミ日誌

こんにちは、20期の島です!

最近冷え込んできたせいか体調があまりすぐれません。皆さんも衣替えや毛布の準備、エアコンの設定など、抜かりなく冬に向けて準備してくださいね。

 

本日のゼミの内容は、卒論の中間発表2本とNS1本でした。

 

[NS]

問い:小中学校へのスマホ持ち込みを認めるべきか?

YES側

・緊急の連絡が可能となる
・自己管理能力があれば便利なものであり、今後のためにその能力を養う必要性がある

 

NO側

・いじめの助長に繋がる
・持っている子と持っていない子の格差が生まれる。

 

ゼミ員の意見としては7:3くらいでYES側が多かったですね。YES側の意見としては、利便性のメリットが大きい、NO側の主張は所持する段階の話にすぎない、ネットリテラシー早期教育にもつながるといったもので、NO側の意見としては、連絡手段は別途用意できる、リテラシーが小中学生には厳しいのでは?、といったものでした。

 

リテラシーに関する条件をクリアできる制度さえ整えれば、学生生活を充実させるためにもスマホ自体はあった方がいいとは個人的に思います。

 

[卒論]

堀岡さん 

 

テーマ:ファン行動とファンダム比較。

 

ここでは、各ファンダムの特徴的な行動様式はどのように規定されているかという問題意識と共に、送り手側のコンテンツ(ジャニーズ、宝塚、K-POP)における制度や戦略が、受け手側のファンコミュニティ(ファンとアーティストの関係)及びファンダム(ファン同士の関係)の特性の差異にどう影響をもたらしているのか?という要素の関連を探る観点が興味深かったです。また、ファンの定義を「ファンであると自覚している人」と定義しており、包括的なファンを対象にする姿勢を軸にしているのが印象に残りました。

各要素をどう結び付け、論証していくのかがこの論文の肝ですね。

 

井上さん

テーマ:V系バンド

 

ここでは、「ネオ・ヴィジュアル期からのインディーズV 系が衰退している要因は何か?」という問いの中で、ヤンキー文化やオタク文化の変動とのかかわりの中で論証しようという観点が興味深かったです。先行研究において様々な観点で検証されている「衰退」という側面を、別のカルチャーとの単純な比較ではなく、全体的な変化と併せて語ろうとしていた点が特徴的でした。

 

最後までお付き合いいただきありがとうございました!

他の4年生の卒論も完成度が高く、3年生も三田論を作成しているので、楽しみに報告を待っていてください!

 

20期 島

10月12日ゼミ日誌

皆さんこんにちは20期の青山直義です。ゼミ日誌の更新が遅れてしまい申し訳ありませんでした。

最近は準体育会のリーグ戦が迫り、一生懸命練習に励んでいます。もちろん、ゼミ活動も精一杯頑張ってます!

本日はニューススピーチとマックス・ウェーバーの『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』の輪読を行いました。

 

ニューススピーチ

ペットの飼育放棄について考えました。

問いとしては飼育放棄を防ぐためにペットショップに譲渡条件を設けることを義務付けるか?でした。

yes派の意見としては安易なペットの購入を防ぐことが出来るという意見が多かったです。yes派は倫理の観点を重視していました。

no派は経済面からの意見が出ました。譲渡条件は高所得者だけが買えるという状況が生まれ、経営困難を招くという意見が出ました。

ペットというのはとても難しい問題だと思いました。ペットにも人間と同等な権利を求める団体が存在するそうです。こういった団体の意見を取り入れてから、またいつか議論したい問題でした。

 

輪読

本日の輪読では第三節を扱いました。この節では、プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神との関係をいかに考察していくかについて書かれていました。

天職という観点は、世俗的な日常の労働に宗教的な意義を見出しました。つまり仕事は神から与えられたものであり、それに従事するべきであることとするものです。利益の追求は神から与えられた地位の枠組みを逸脱する行為であるから不適切とされていた。

こういった考えがある中で、宗教的な運動が職業倫理にどのような影響を与え資本主義の精神を発達させるに至ったか気になります!それは次回以降の輪読で分かるので楽しみです!

 

最後までご覧いただきありがとうございました。是非、またゼミ日誌を見に来てください!

 

10月1日 ゼミ日誌

平野ゼミの日誌愛読者の皆様、ご無沙汰しております。20期の星野です。久々の更新となってしまいましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか?
10月1日の本日は秋学期初回のゼミを行いました!オンラインとはいえ、久しぶりに先生、ゼミ員が揃って顔を合わせることができました〜
そして、本日の内容は豪華三本立て!
①3年生(21期)三田論中間報告
まず初めに3年生の三田論中間報告を行いました。テーマはマンガ文化。時代によって人気漫画のジャンルはどのように変化してきたのか?という問題にチャレンジしております!
今年の夏はコロナの影響で様々な制約がある中、色々工夫しながら奮闘しているようです!
完成間近の今年の三田論、とても興味深く、面白い論文に仕上がっております!詳細は是非三田祭でお確かめください!

②ニューススピーチ
本日のお題は「ハンコ文化」。先日河野太郎行政改革担当大臣が「ハンコ文化をすぐになくしたい」と発言したことから話題になっています。
問い:官民問わず、ハンコ文化の廃止を促進すべきか
YES
・ハンコ文化は非効率であり、デジタル社会に適していない。
・オンライン上での決裁におけるセキュリティも今日では高い水準にある。
実際にハンコを押すためだけに出社するケースもあるようで、効率という側面から見るとだいぶ困った文化と言えます。
NO
・押印にかかる手間はセキュリティを維持するために必要なものである。
・日本には文化として根づいているので簡単には変えられない。
ハンコ文化を廃止したとして、ハンコ屋などの事業者をどう救済するのか、という問題もありそうです。

来週から輪読で扱うマックス・ウェーバーの『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』略して『プロ倫』のレクチャーを先生にしていただきました。マックス・ウェーバーの生い立ちからこの本が書かれた社会背景、ゾンバルトマルクスなど同時代の学者との関係など、100年以上前に書かれた古典である『プロ倫』を読むにあたって必要な知識を学ぶことができました!
個人的には『プロ倫』という略し方がとても気に入っています。おそらくブロリークリリンの子供か何かなのでしょう。
この本に興味のある方は、来週以降のゼミ日誌で輪読のプレゼンを簡単に紹介するので、またゼミ日誌を見に来ていただけると嬉しいです!
それではこの辺で、最後までご覧いただきありがとうございました!

7月20日 ゼミ日誌

こんにちは、20期の島です!

最近筋トレと野球観戦に占める時間が多いので、課題が全然進まないのが悩みです。

 

7月20日月曜日のゼミはNS一本と輪読:小熊英二『日本社会のしくみ』終章を行いました。

 

NS

<問題提起>

Go To キャンペーンをこのまま実施すべきか。

 

<YES側>

・観光、航空業界をお得に支援できる。

・収束のタイミングを待つことはできない。

・既に観光業は感染対策などに投資をしてしまっている。(取り消すには遅すぎる)

 

<NO側>

・さらなる感染拡大の引き金になる恐れがある。

・観光、航空業者にとって再拡大すればさらなる損害を被る危険性がある。

・東京都を除外するなど、公平性に欠ける制度だ。

 

今話題のGoToキャンペーンですね!ゼミの中ではYES側が2/3以上で、地方経済(観光業)の活性化の観点からこのようなキャンペーンはやむなし、という意見が多数でした。反対にNO側の意見として、地方における医療体制は都心部ほどは整備されていないため、万が一の感染者数の急激な拡大に対応できないのではないか、重症化患者が増加するのではないだろうかといった懸念がありました。また、ワクチンの開発など収束の見込みが立たないうちにやるべきことなのだろうか?という時期的な妥当性についても疑問が上がり、東京のみを規制することの公平性の議論も出るなど多様な観点から話し合いました。

 

平野先生は、スペイン風邪の際の活動制限をしなかった方が経済の落ち込みは大きかったことを挙げ、自粛した方が経済的にも望ましいこともあるのでは?といった観点を挙げられました。

 

輪読では、引き続き小熊英二さんの『日本社会のしくみ』をやりました。

 

終章 「社会のしくみ」と「正義」のありか

 

問い: 日本社会のしくみを変えるためには何が必要か 。

答え: 雇用における透明性と公開性の向上と社会の人々の合意が必要。

 

この章では、1~8章までの要約であると同時に、それを踏まえた上での著者の考え方が示されていました。

 

結論としては、日本の雇用慣行は日本文化に根付いたものであり、欧米諸国の制度をつまみ食い的に取り入れたところで社会課題が解消されるわけではない。ただし、慣行自体は不変のものではないので、現在の日本社会に特徴的な課題を解決していくには透明性や公開性の向上という改革が効果的で、これによって横断的労働市場や男女平等などが達成されると期待できる、というものでした。(ただ著者は同時に、これが実現されようとも格差問題は解決しないことを指摘していました。)

 

各批評については以下の通りですが、どれも各々の価値観によってこれからの(望ましい)仕組み・社会についての考えが分かれました。

 

・p.572

だが慣行は不変のものではなく、人々が合意すれば、変えることができる。

→日本の慣行はマイノリティーであった女性の意見を無視して生まれた。(p.568)

慣行は全員が合意する形で創出されることはない。マイノリティーがいなくなりつつある現代で、新たな慣行は生まれないのではないか?

 

・p.573

透明性と公開性を向上させれば、男女平等や横断的労働市場を阻害していた要因は、除去されやすくなるだろう。

→評価する人間や基準を作る際には主観が少なからず入る。それでは問題解決には繋がらないが、その対策が不十分である。

 

・p.573「過去の改革が失敗したのは、透明性や公開性を向上させないまま、職務給や「成果主義」を導入しようとしたからである。」

→確かに透明性や公開性は一因ではあるが、もっと根本的な問題があったのではないだろうか。雇用制度だけでなく、教育や福祉制度も変化させなければ、労働者の合意を得ることはできないのではないだろうか。

 

・p.575「二〇世紀の諸運動で達成された成果がしだいに失われ、十九世紀の「野蛮な自由労働市場」に近づいている傾向は、世界的に見られる」

→果たしてそうなのだろうか?日本や世界でも労働者の立場を保護するような法律が成立している以上、19世紀と同じような労働環境に戻ることがあるのだろうか?戻ったとしても、19世紀よりもグローバルに野蛮な自由労働市場が展開されるのではないだろうか。

 

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ちなみに、著者が最後に提示した

 

①年齢や家族背景を考慮した賃金形態の社会にすべき

同一労働同一賃金でキャリアアップを促進する社会にすべき

同一労働同一賃金で、拡大した格差は財源で補償される社会であるべき

 

という3つの観点だと皆さんどの観点を取られるでしょうか?

 

個人的には各々が向上心を持った社会がよりよい社会を形作るといった観点から②の立場をとっています。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました!

今回で前期のゼミは終了なので、卒論の完成を急ぎたいと思います笑

 

7月9日 ゼミ日誌

こんにちは、20期の星野です!7月9日木曜日のゼミは以下の通りでした。

・ニューススピーチ

・輪読:小熊英二『日本社会のしくみ』5,6章

 

今回のニューススピーチのテーマは「JR東日本の時間帯別運賃の導入」について。

最近よく聞くダイナミック・プライシングの話題です。英国をはじめ海外ではすでに導入されている事例もあるみたいですね。

YES側

・満員電車の解消につながる。

・フレックス勤務など柔軟な働き方が浸透する。

NO側

・交通費の価格弾力性は低いので満員電車解消の効果はない。(交通費は基本会社もちだから)

・ピークの時間が変わるだけでは?

またNO側の意見として、公共財である鉄道がダイナミック・プライシングを導入することは財の非排除性を損なうものなのではないか、という意見も出ました。

 

続いて輪読。引き続き小熊英二さん(慶応義塾大学総合政策学部の教授です!)の『日本社会のしくみ』をやりました。

5章 慣行の形成

戦前の日本の新卒一括採用や定年制度の起源に迫るチャプターです。

結論から言うと、明治期の軍隊制度や官公庁の雇用制度が民間企業にも浸透した、というところ。さらに当時少なかった大卒者を早期に囲い込みたいという企業の思惑や西洋の列強に負けない工業力を一刻も早く必要としていた、というような当時の国内外の状況も日本の雇用慣行の形成に密接に関わっているということです。

また、制度が出来上がる前のコネ人事の話や”就職訓練所”としての大学の機能など、様々な面白い話題もありました!

 

6章 民主化と「社員の平等」

この章では時代は戦後へと進み、現在のような企業を家族と見なす風潮や年功賃金はどのような経緯で生まれたのか?を明らかにしています。

こちらも結論から申しますと、戦時中の国民の一体感、戦後の(みな貧乏という意味での)平等思想が日本的な企業のルーツになっているということでした。日本の労使協調の関係にはこのような背景があったのですね!

この小熊さんの(分厚~い)本は平野ゼミの輪読でも初めて扱うそうですが、とても面白い本なので興味のある方は手に取って読んでみることをお勧めします!

 

さて、明日は第一回目のゼミ説明会ですね!例年とは違いオンラインの開催ということで、2年生の皆さんは不安に思うところもあると思いますが、平野ゼミは総力を挙げて2年生の皆さんのゼミ選びをサポートしたいと思っております!

明日は是非たくさんのゼミの話を聞いてみてください!そして、少しでも興味があれば、軽い気持ちでも構いません!平野ゼミにも顔を出していただければ幸いです。ゼミ員一同心よりお待ちしています!