10月20日(木) ゼミ日誌

こんにちは、11期の加藤です。久しぶりのゼミ日誌です^^
今週のゼミは月曜日がお休みだったため、木曜日だけでした。
では早速。

【4限】
●ニューススピーチ byみやぽん
<記事>『超党派議連、カジノ基本法案を正式決定』産経新聞8月25日
記事概要としては、超党派のカジノ議連が25日の総会で「カジノ区域整備推進法案」を正式決定し、カジノで得られた収益金の一部は国と地方自治体が納付金として徴収、東日本の復興財源に充てられる、というものでした。

<問題提起> 日本はカジノを導入すべきか
<見解> 導入すべきでない(デメリット>メリットだから)

・考えられるメリット
①地域の経済活性化(観光客の増加、雇用創出など)
②復興財源になる
・考えられるデメリット
①市民への悪影響(治安が悪化する)
②国民の生産性が低下(ギャンブルにのめりこむ)
③民間業者と国の癒着が起こりうる

皆の意見としては
・外国の観光客がカジノ目当てに日本に来るとは考えにくい。
・カジノだけ禁止するのはおかしい。
・震災にかこつけてこの法案を決定したと思われる
・奢侈税と同じく、カジノをやる人達から得た収益を徴収するのは不公平
などが挙がりました。

●輪読 (あやか、みやぽん、よね、えーちゃん、古川くん)
ソースティン・ヴェブレン 『有閑階級の理論』 (1899年)の第2章でした。

問い:金銭的な競争心はどのように生まれたのか

答え:社会の変化に伴い私的所有権が発展し、財の所有が評判や名誉を得るための指標になったことで発生した。

問題提起①:現代においても、金銭的な競争心は所有権の最大の誘因となっているだろうか

⇒プレゼンターの意見はNOで、アイデンティティの確立や自分の理想の達成のためにモノや財を持っている、ということでした。

皆の意見では
・お金も人と自分を比べる指標だが、今はそれ以外の指標も多く存在する(価値観の多様化)
・若者が嫌消費世代といわれるように、モノや財が最大ではなくなってきている
・日用品と比べ、車や時計のような高級品は競争心が働くのでは
などなど、NOの人が多かったように思われました。


問題提起②:「どのような個人の場合でも、富に対する欲望が十二分に満足させられることなどはほとんどありえない」(p.43)とあるが、富への欲望が充足することはないのか

⇒プレゼンターの意見はYESで、人や環境によって異なってくるが、今の生活で満足するという人も多くいるはず、という意見でした。

皆の意見では、
・企業が広告・宣伝などによって人々の欲望を充足させまいとしている
・若者の嫌消費のように、欲望が充足している人たちが実際にいる
・大手企業の社長のような富を十分持っている人は、名誉への欲望が大きくなってくる
などが挙がりました。


【5限】
●輪読 (こにたん、こもりん、つる、ふっしー)
ソースティン・ヴェブレン 『有閑階級の理論』 (1899年)の第3章でした。

問い:上層階級が有閑生活を過ごすことは①何を意味し、②それを周りに顕示するための方法はどのようなものであったか。

答え:上層階級が有閑生活を過ごすことは、①卓越した富や名声の証拠を意味し、それを周りに顕示するために②行儀作法の修得、家事使用人の所有という方法がとられた。

問題提起①:「このようなたしなみが、非生産的や時間の支出として役立つことが承認されなかったら、それは有閑階級の慣例的なたしなみとして存続することも、その地位を保つこともできなかったであろう」(p58)とあるが、果たして非生産的であるからこそ存続し、地位が保たれているのだろうか。

⇒プレゼンターの意見は、学問が職業となっている、料理が商業的側面を持っているなど、生産的だったから存続した、ということでした。
※音楽が芸術とされたのは19世紀以降、学問が職業になったのは近代になってかららしいので、厳密には“生産的になってきた”というのが正しいそうです。

皆の意見としては、
・非生産的なまま存続しているものはない(伝統芸能でもお金が絡んでくるようになった)
・労働観の変化により、非生産的だから地位がある・生産的だから地位がないという考え方ではなくなってきた
・余裕があるからスポーツをする(スポーツでお金をとるのは卑しいもの)⇒スポーツをすることによってお金を得られる、というように変化した

問題提起②:「現代生活のなかで代行的閑暇が最もよく顕示されるものは、家事と呼ばれているものから成り立っている」(p80)とあるが、現代の生活において、家事は代行的閑暇とよべるものであったか。また、代行的閑暇と呼べるものはあるか

⇒プレゼンターの意見は、現代は夫と妻の関係が平等であり男性が家事をさせるのではなく、女性が家事をするのは一つの労働になっており、代行的閑暇とよべるのは子供というものでした。

皆の意見&先生の意見としては、
・労働観の変化により、生産的なものが卑しいものではなくなったため、家事も一種の労働
・現代において専業主婦によって代行的閑暇を示すということが少なからずある
①1970年代:女性の労働比率が低い→女性が働かないことが男性にとって見せびらかしとなる
②1980年代:労働率が上昇
③1990年代以降:専業主婦、家庭状況により働かなくてはならない人、働きたいから働く人という3つに分かれる


以上です^^